カテゴリー「昆虫(ハチ)」の9件の記事

2008年11月21日 (金)

コガタスズメバチ

 これまで、六丁目のある御宅に植えられているサザンカの花に来ていた虫を何種か紹介しましたが、それらは全て蛾類でした。しかし、ハチ類もかなり来ていました。今日はその中から、コガタスズメバチ(Vespa analis insularis)を紹介します。
 以前、このWeblogを始めた頃に、オオスズメバチをコガタスズメバチと間違えて掲載してしまったことがあります(この記事は既に訂正してあります)。しかし、今回のは間違いなくコガタスズメバチです。

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コガタスズメバチ(越冬前の新女王).右側にある
開きかけのサザンカのに潜り込む直前
頭部胸部は既に花粉だらけ
(クリックで拡大表示、以下同じ)
(2008/10/23)

 コガタスズメバチは、名前の通り、オオスズメバチより一般に小型ですが、小型のオオスズメバチと大型のコガタスズメバチは非常によく似ています。尾端は何方も黄色で、腹部の配色はよく似ており、しかも個体変異が大きいので、腹部の模様では全く区別ができません。
 よく知られているのは、頭楯の形の違いです。顔を正面から見て、頭楯と呼ばれる顔の中心にある橙色の構造の下側が2つに分かれているのがオオスズメバチ、3つに分かれているのがコガタスズメバチです。
 この時は正面からの写真を遂に撮ることが出来ませんでしたので、これではオオスズメかコガタスズメか分かりません。
 しかし、違いはもう一つあります。オオスズメバチの胸部背中には橙色の斑紋(小楯板が橙色)があるのに対し、コガタスズメバチでは胸部はほぼ真っ黒です。写真のスズメバチの背中には紋がありませんから、これはコガタスズメと言うことになります。
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コガタスズメバチ.小楯板は無紋
(2008/10/23)

 写真を撮ったのは10月下旬で、晩秋にはよく雄蜂が花に吸蜜に来ます。現にオオスズメバチの雄が来ていました。しかし、この個体は雌です。時期を考えると、越冬前の新女王でしょう。雄は触角が雌よりも長く、雌が12節なのに対し、13節あります。一番最後の写真の触角部分を拡大して勘定してみると12節しかないのが分かります。
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サザンカの花に頭を突っ込む
(2008/10/23)

 日本全土には7種のスズメバチ(Vespa属)が棲息しています。その内、この辺り(東京都世田谷区西部)に居るのは、オオスズメバチ、コガタスズメバチ、モンスズメバチの3種だけの様です。ヒメスズメバチは尾端が黒いので見分けやすい種類ですが、子供の頃を含めて一度も見たことがありません。専らアシナガバチの巣を襲って生活する種類ですから、この辺り程度のアシナガバチの数では生存できないのでしょう。
 キイロスズメバチも見たことがありません。この種類は、元々「田舎」に住むハチだと思っていましたが、最近は都市部や住宅地にも進出している様です。その内、見る機会があるかも知れません。ハチ好きとしては楽しみな話です。
 チャイロスズメバチは分布が局限されており、この辺りに出現したら新聞ネタになります。また、ツマグロスズメバチの分布は宮古島以西ですから、この辺りで会いたいと思っても、それは無理と言うものです。
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吸蜜中、花粉も食べているのかも知れない
お尻の先は黄色(2008/10/23)

 コガタスズメバチは成城の住宅地内では一番普通のスズメバチです。オオスズメバチが土中や樹洞などに営巣するのに対し、コガタスズメバチは灌木の間などの樹上に巣を作りますから、営巣できる場所は住宅地の中に幾らでもあります。
 我が家の様な極々狭い庭でも何回か営巣したことがあります。巣の大きさは最大直径20cm位でハチの数も少ないですし、温和しい性格なので、刺される可能性は先ずありません。私がこちらに移る前(両親が住んでいた頃)には、年末に植木屋さんが来て漸く巣のあることに気が付いた、と言うこともありました。
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サザンカの花から出て来て飛び立つ瞬間
触角を数えると12節ある (2008/10/23)

 今日6時過ぎの気温は2℃、真冬並みです。雲一つ無い快晴で陽射しは強いのですが、日中でも風の冷たい一日でした。写真を撮りに行く予定を取り止めにして、Weblogの更新をすることにしました。

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2008年9月20日 (土)

キオビツチバチ

 七丁目の家庭菜園に行く時は、六丁目と七丁目の出来るだけ虫の居そうな道を通って行きます。以前紹介したヨツスジトラカミキリは、その様な道の途中で見付けた虫です。
 今日紹介するキオビツチバチも、やはり七丁目の家庭菜園へ行く途中で撮影しました。しかも、ヨツスジトラを見付けたのと同じ六丁目にある御屋敷の垣根に絡んでいたヤブガラシの花に居ました。

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キオビツチバチ.真っ黒な体に黄色い斑が1対ある
触角が長いので雄.体長は2cm位で雄としては大型
(クリックで拡大表示、以下同じ)
(2008/08/20)

 キオビツチバチは、この辺り(東京都世田谷区西部)では昔から数の少ないハチです。子供の頃でも、1年に数回見るだけでした。現在でもその頻度は殆ど変わりません。
 何時も直ぐに逃げられてしまい、中々写真が撮れないのですが、ヤブガラシの花蜜は余程美味しいらしく、今回はゆっくり撮影することが出来ました。
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体中に点刻があり、毛が密生している
(2008/08/20)

 この個体は、触角が長いので一目で雄であることが分かります。雌の触角はこれの1/2位でしょうか。昨年、家で撮った雌の写真がありますので、比較したい方はこちらをどうぞ。
 体長は20mm位です。北隆館の圖鑑に拠ると、雄は11~20mm、雌は15~25mmとなっていますから、雄としては大きな個体と言えます。
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普通はこう言う体を曲げた格好で吸蜜している
(2008/08/20)

 キオビツチバチの腹部第3節の左右にある黄色斑は、雄では中央で連結して帯状となる場合や、退化して小点となることもあるそうです。圖鑑に「雄では」と書いてあるところをみると、雌の黄色斑は一定しているのでしょう。
 よく似た種類に、アカスジツチバチが居ます。第3背板の斑紋の色が黄色ではなく赤味を帯びているのと、頭部に橙黄色斑がある(キオビに斑はない)ので直ぐに分かります。なお、雄では斑紋が消失して全身真っ黒になることも多いそうです。昔、数度見たことがあり、採集したこともありますが、最近この辺りでは全く見かけません。
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吸蜜中のキオビツチバチ.口吻の先から下唇or下唇髭が出ているのが見える
(2008/08/20)

 キオビツチバチはツチバチ科に属します。この仲間の雌蜂は、ネキリムシ(コガネムシ類の幼虫)が土中に潜んでいるのを感知すると、穴を掘って土中を進み、ネキリムシを刺して麻痺させ、その横に産卵するのだそうです。孵化したツチバチの幼虫はその麻痺したネキリムシを食べて成長します。
 なお、昨日掲載したアオメアブの属すムシヒキアブ科の幼虫もネキリムシを餌としています。こちらの方は、土中を徘徊してネキリムシを探しながら捕食するのだそうで、逞しさの点ではツチバチ類より1枚上手と言う感じです。
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オマケにもう1枚.触角を下げて吸蜜するのは雄の習性?
(2008/08/20)

 このWeblogで、ツチバチ科のハチを紹介するのはこれが初めてです。ツチバチ科には、その他に黄色と黒のトラ模様の仲間が数種居るのですが未だに掲載していません。それは、この辺りに少ないからではなく、種の判別に自信がなかったので掲載を躊躇っていたからです。今年の早春に北隆館の「新訂 原色昆虫大圖鑑第3巻」を入手しましたので、今年は掲載することが出来そうです。

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2008年8月28日 (木)

ヒメハナバチの1種

 以前にも書きましたが、私は虫の中ではハチが一番好きなのです。しかし、種類が分からなかったり、良い写真が撮れなかったりして、中々紹介する機会が有りません。今回のハチも今一つ種類が分からないのですが、何とも愛らしいので掲載することにしました。
 ミツバチ上科(Apoidea:ハナバチ上科とも呼ぶ)の1種であることは確かですが、その先が分かりませんでした。一見したところ、ヒメハナバチ科と思ったのですが、腹に花粉を沢山付けているので、ハキリバチ科の様にも思えました。

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ハルジオンに訪花したヒメハナバチの1種
下側の翅の影響で、前翅第3肘室が
2つに分かれている様に見える
(クリックで拡大表示、以下同じ)
(2008/07/05)

 「三ツ池緑地」のハルジオンに訪花していました。体長は12mm程度だったと思います。前述の様に、腹部の下側に花粉を付けているので、ハキリバチ科と思ったのですが、翅脈を見るとやはりヒメハナバチ科(Andrenidae)の1種の様です。
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腹部裏面に花粉が沢山付いている(2008/07/05)

 ハチ類は斜め前から撮ると可愛く写りますが、正面から撮るとかなり恐い顔になる種類が多い様です。しかし、このヒメハナバチは正面から撮っても、中々愛らしい顔をしています。
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ハチは斜め前から見るのが一番愛らしい(2008/07/05)

 恐く見えないのは、顔面に毛が沢山生えているからでしょう。しかし、ハチの検索は外骨格の構造に拠ることが多く、この様に毛が生えているとその下の外骨格が見えず、検索表を追えなくなってしまいます。
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正面から見ても可愛い(2008/07/05)

 また、検索では脚の符節の先にある爪の構造が問題になることも屡々あります。しかし、これは極く小さい構造ですし、写っていなかったり、焦点外になっていたり、或いは、花粉にまみれていたりして、多くの場合よく見えません。
 ハチ類の検索を写真から行おうとすると、この様な問題が色々出て来て、大概は行き詰まってしまいます。困ったものです。
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可愛いので、オマケにもう1枚(2008/07/05)

 このところ気温の低い日が続いて、何となく秋めいて来ました。我が家では、デュランタ・タカラズカやキク科の花が咲き始め、色々な虫達もそれにつられてやって来ます。珍しい虫ではなく、ヤマトシジミやキチョウなどの超普通種ですが、この様な普通種は外に出た時には撮る気がしません。それよりも、我が家には居ない「珍しい」虫を優先してしまうからです。
 結果として、このWeblogに超普通種が登場しないことになってしまいます。しかし、それでは「成城の動植物」を万遍なく紹介していることにはなりません。我が家で撮った写真は、もう1つのWeblog「我が家の庭の生き物たち」で紹介するのが基本ですが、この様な普通種は「我が家の庭・・・」ではもう掲載済みですし、これからは我が家で撮ったものでもこちらの方で紹介して行きたいと思います。

追記:この頁は始め「ハキリバチの1種」としていましたが、lago氏より以下のコメントを賜りました。

 ハキリバチの一種と断言されていますが、ハキリバチではないと思います。各地に極普通に見られる2化性のヒメハナバチの一種の雄に非常によく似ています。翅脈もハキリバチのものではないようです。腹部の下側に花粉を付けている=ハキリバチではありません。写真の状態は腹部の下側に花粉を「付けている」のではなく、「付いている」状態だと思います。
 先日購入した「Borror and Delongs's Introduction to the Study of Insects」に詳細な検索表と翅脈の図が載っており、この本で調べた結果、御指摘の通りこれはヒメハナバチ科(Andrenidae)のヒメハナバチ亜科(Andreninae)のハチであることが判明しました。これに伴い、表題以下を適切に書き改めました。
 ハナバチ類の翅脈に関して重大な勘違いをしていたことに気が付きました。lago氏には、貴重な御指摘を賜りましたこと、この場を借りて厚く御礼申し上げます(2009/02/04)。

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2008年7月 9日 (水)

スミゾメハキリバチ(ムナカタハキリバチの雌)

 今日はハチを紹介します。全身真っ黒なハキリバチ、スミゾメハキリバチです。撮影場所は「四丁目緑地」です。
 実はこのハチ、昨年我が家の庭に現れたのですが、ハキリバチ科であると言う以上に種類が分からず困っていました。それが1ヶ月ほど前、偶然あるサイト(何処だか忘れてしまいました)にこのハチにそっくりな写真があるのを見付けました。それがスミゾメハキリバチでした。研究社は勿論、北隆館の図鑑にも載っていない種なので、記載を照合することが出来ず多少の不安がありますが、信頼度が高いと思われる幾つかのサイトに掲載されていますので、まず、間違いないでしょう。

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スミゾメハキリバチ.全身真っ黒で体長は約15mm
(クリックで拡大表示、以下同じ)
(2008/05/22)

 我が家では昨年ニワナナカマドが開花したとき、毎日の様にやって来ました。実に落ち着きの無いハチで、花穂の中をバタバタと暴れ回り?(花粉を腹に付ける為?)、こんなに写真を撮り難かった虫は他に知りません。カメラの視野の中に入れるのが精一杯と言う感じで、入ったら焦点など気にせず即シャッターを切るしか手がありませんでした。
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横から見たスミゾメハキリバチ.腹部下面の花粉運搬毛に
殆ど花粉が付いていない(2008/05/22)

 しかし、この「四丁目緑地」に現れた個体は何故か温和しく、直ぐにカメラに収まりました。更に不思議なことに、その後ヒメジオン(ハルジオン?)の花にしがみついて動かなくなりました。何処か体の具合が悪いのか、何かに寄生されているのか、或いは、寿命で死期が迫っていたのか、理由は分かりませんが、写真を撮る方にとっては絶好の機会で、頭部をシッカリ等倍接写することが出来ました。
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全身真っ黒でも、頭部と胸部の結合部分は白い(2008/05/22)

 ハキリバチ科はミツバチ上科に属し、花粉を集めます。多くのハチは後脚の何処かに花粉を付ける特殊な毛を持っていますが、ハキリバチ類は腹部下面に花粉運搬毛を持ち此処に花粉を付けます(中にはムカシハナバチ科メンハナバチ属の様に花粉運搬毛を持たず、花粉を花蜜と一緒に呑み込んで運ぶハチも居ます)。
 横から撮った写真を見ると、このハチの腹部下面には殆ど花粉が付いていません。やはり、何処か具合が悪くて充分仕事が出来ていない様です。
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ハチは顔を斜め横から拡大して見ると実に可愛い(2008/05/22)

 このスミゾメハキリバチ、実は雌に付けられた名称で、雄は普通のハキリバチで黒くはなく、かつては別種とされてムナカタハキリバチと言う名前を付けられていました。現在では同一種であることが確認され、雄の方のムナカタハキリバチが標準和名にされているとのことですが、特徴のない雄蜂の名称より、独特の色をした雌の名前の方が種の特徴を良く表しているのではないかと思います。
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もう少し拡大(2008/05/22)

 なお、我が家で撮ったやはり種不明のハキリバチの雄(花粉運搬毛を持たない)が、調べてみると、このムナカタハキリバチ(雄)でした。興味のある方はこちらを御覧下さい。
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しかし、真っ正面から見ると恐い顔
葉を切り取る為の大顎が如何にも強力そう
(2008/05/22)

 これで「四丁目緑地」で撮った昆虫の写真は、一部の種不詳のハエを除いて、全部掲載し終わりました。今日は天気が回復しそうですので、何処かへ新たなネタを探しに行く予定です。

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2008年7月 6日 (日)

コマルハナバチ(雄バチ)

 今日は写真を調整する時間が無いので、前々回の「キマダラセセリ」同様、昨年の6月に「三丁目緑地」の中段にある広場で撮影したコマルハナバチの雄バチを掲載することにしました。

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シロツメクサ(クローバー)で吸蜜するコマルハナバチの雄
腹部は黒くなく、淡黄色の毛で被われている
(クリックで拡大表示、以下同じ)
(2007/06/19)

 お恥ずかしい話ですが、つい最近までこの雄バチをトラマルハナバチの女王、或いは、働きバチだと思っていました。と言うのは、外観がトラマルハナバチにかなり似ているからです。しかし、図鑑を見てみると、トラマルハナの方は橙色を帯びた赤褐色をしており、また、腹部の後半は黒くなっているので、漸くトラマルハナではないと気が付いた次第です。
 その後注意してみていると、この辺り(東京都世田谷区)に居る黄色っぽいマルハナバチは全てコマルハナの雄バチで、トラマルハナはどうも棲息していない様です。
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背中の毛は黄色で橙色ではない. トラマルハナならば橙色(2007/06/19)

 この間違いのもう一つの大きな原因は、雄バチは秋に出現するものだとばかり思っていたからです。この雄バチはこの辺りでは5月になるともう現れます。コマルハナバチは、冬眠から覚めるのが他のマルハナバチよりずっと早く、3月下旬には活動を開始します。働きバチは4月に現れ、5月には雄バチ、6月には新女王が出現して、6月下旬になるとコロニーが崩壊して一年の活動が終わります。
 一方、トラマルハナバチは、女王蜂が活動を開始するのが4月下旬から5月上旬です。コマルハナの雄バチが出始める時期と余り違わないのです。
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口吻を花に差し込むコマルハナバチの雄
或いは、口吻を引き出したところかも知れない
(2007/06/19)

 好みの花もコマルハナバチの働きバチと雄バチでは異なります。写真はシロツメクサを訪花しているところですが、雄バチは何頭か居たのに対し、働きバチは一頭も来ていませんでした。また、雄バチはイボタやネズミモチの花を好みます。しかし、働きバチがこれらの花を訪れているのを見たことは一度もありません。
 働きバチと雄バチで訪れる花の種類が異なるのは、働きバチは育児の為の花粉を集めなくてはならないのに対し、雄バチは自分が食べる花蜜だけを求めればよいからでしょう。また、口吻の長さも違うのかも知れません。
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触角を花の中に差し入れている様に見える
蜜を吸う前に花を調べているのだろうか
(2007/06/19)

 コマルハナバチに付いて少し詳しくなったのは、我が家の内装を換えてから、使用しなくなった排気口にコマルハナバチが毎年巣を作る様になったからです。今年は残念ながら営巣しなかったのですが・・・。
 家に沢山居る虫は、外に出たときどうも撮る気がしません。家に居ない虫を出来るだけ撮ろうと思うからです。そんな訳で、未だに家の外で撮ったコマルハナバチの女王や働きバチの写真は1枚もありません。
 一方、我が家で撮ったコマルハナバチの女王バチ働きバチの写真は、別のWeblog「我が家の庭の生き物たち」に既に掲載してありますが、まだ未使用の写真が沢山あります。寝かせて置くのも勿体ないので、少しこちらのWeblogに転用しようかと思っています。

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2008年6月30日 (月)

キコシホソハバチ(キコシボソハバチ)

 前回、バッタは好きになれないと書きましたが、一番好きな虫は何かと言うと、それはハチなのです。ところが、調べてみると、このWeblogではハチをたった3種しか掲載していません。我ながらビックリしましたが、膜翅目(ハチ、アリ)も双翅目(ハエ、アブ、カ)と同様に分類が難しく、種名が分からなくて掲載をためらってしまうことが多いのです。
 今日紹介するハバチも、始めはハバチ(Tenthredo)属であろうと言う以外種名が分からなかったのですが、「神戸発・自然とハチのページ:大阪府産ハバチ類図鑑」 と言うサイトを見付け、キコシホソハバチでほぼ間違いないであろうと確信することが出来ました。
 このハバチは、Internetで調べると「キコシソハバチ」と言う和名の方が多く使われています。しかし、北隆館の「新訂 原色昆虫圖鑑 第3巻」を参照すると、名前は旧版に従い「キコシソハバチ」となっていますが、改訂版の追記として「和名はキコシソハバチ」と書かれていますので、此処でもキコシソハバチとしました。

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キコシホソハバチ.ハバチ中の最美麗種とされる
(クリックで拡大表示、以下同じ)
(2008/05/22)

 体長は約12mm、翅端まで約15mm、ハバチとしてはやや大型です。黄、黒、赤と3色刷りのとても綺麗なハバチで、虫屋の間でもハバチ中の最美麗種との評判です。残念ながら、2枚目を撮ったところで逃げられてしまいました。かなり捜したのですが、もう見つかりませんでした。斜め横の写真だけでは、普通ならば没にするところですが、最美麗種と言うことで掲載することにしました。
 ところで、ハバチ類の幼虫は「葉蜂」と言う位で、みな草食性です。このキコシホソハバチの食草は、ハコベやミミナグサの類とのことです。しかし、成虫は、Wikipediaに拠ると、基本的に肉食だそうです。そう思って見ると、結構強そうな顔に見えて来ます。
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キコシホソハバチの頭部と胸部.この後、逃げられてしまった
(2008/05/22)

 しかし、これでハチがまだ4種目とは寂しい限りです。今後、大いにハチを紹介する様にしたいものです。
 なお、私のもう一つのWeblog「我が家の庭の生き物たち」では「昆虫(ハチ)」のカテゴリーでもっと多くのハチを紹介しています。余り他のサイトでは見られないアブラバチやツヤコバチ、また、ヒラタアブに寄生するコバチ等も紹介しております。御笑覧下さい。

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2008年3月11日 (火)

お知らせ+ハチの1種

 「ハチの1種」とは我ながら酷い表題で、無責任の謗りを免れません。しかし、どのグループに属すハチなのか幾ら調べても分からないので、これは何とも致し方ありません。膜翅目、細腰亜目迄は明らかですが、その先の上科、科が分からないのです。
 体長約1.7mm、翅端まで約2.3mmの小さなハチです。以前紹介した「チャタテムシの1種」と同じく、「三丁目緑地」にある湧き水の横に生えているタラヨウの葉裏に居ました。

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タラヨウの葉裏に居た不明のハチ.体長約1.7mm
(クリックで拡大表示、以下同じ)
(2008/01/14)

 非常に特徴的な触角をしています。柄節が長く、先端の棍棒状部はよく目立ちます。この触角をドラムのバチの様に左右互い違いに打ち振りながら、葉裏を歩いていました。触角の振り方は、ヒメバチの様に忙しくはなく、かなりゆっくりです。こう言う動作をするハチを今まで見たことがありません。
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横から見た種不明のハチ.止まっていて歩いてはいない
羽アリに少し似ている(2008/01/14)

 触角を振っているのは、葉の表面にある何かを探しているのだと思います。普通、こう言うことをするハチは寄生性です。
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歩いているところ.触角を交互に打ち振りながら進む(2008/01/14)

 体の形はアリ(女王)にかなり良く似ています。腹部に淡色の横帯がある所などもアリ的です。しかし、場所は冬の葉裏ですし、行動から見てもアリの仲間ではないでしょう。翅もアリとは異なります。
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正面から見たところ.中々精悍な感じ(2008/01/14)

 翅に顕著な翅脈は認められません。また、翅には細かい毛が生えています。こう言う特徴は、コバチ類に多いと思います。
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翅脈の模様は良く分からない(2008/01/14)

 しかし北隆館の新訂原色昆虫大圖鑑を調べた限りでは、ヒメバチ上科、コバチ上科、或いは、これらに近縁のグループにもこの様なハチは見当たりませんでした。現在の私の知識では、全くお手上げです。
 もし、読者諸賢の中にこのハチについて何らかの情報をお持ちの方が居られましたら、何卒御教示下さる様御願い申し上げます。
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オマケにもう1枚.何だか前にコケた様な図(2008/01/14)

 長期出張の出発まであと2日となりました。今回が出発前の最後の書き込みとなります。再開は5月下旬からの予定で居ります。
 兪々春です。暖かくなると、気が緩みがちですが、お風邪など引かれないよう御自愛下さい。

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2006年11月25日 (土)

オオセイボウ

 今回も国分寺崖線下に居た虫の続きです。しかし、今日紹介するのはありふれたアブなどではなく、宝石の様に光り輝くハチ、オオセイボウです。この辺りでは昔から少ないハチで、出会ったときには「まだ居るのか」と感激しました。
 体長15mm位の比較的小さなハチです。「セイボウ」とは妙な名前ですが、漢字では「青蜂」と書くのだそうで、これで納得がいきます。
 外骨格(殻)が非常に固く、むかし標本にするとき虫ピンが刺さらなくて苦労した記憶があります。

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コセンダングサの花にとまるオオセイボウ
お尻が大きい(2006/10/12)

 このハチ、意外にも寄生バチなのです。スズバチというトックリバチに似たハチに寄生します。スズバチ(鈴蜂)です、スズメバチ(雀蜂)ではありませんよ!! 間違えている人が沢山居るようです。
 セイボウの仲間は他にも色々いますが、みな金属光沢を持ち、また、寄生性です。
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オオセイボウ.可愛い顔をしている(2006/10/12)

 ドロバチの類(スズバチ、トックリバチもこれに含まれます)は、以前と比べると非常に少なくなりましたが、なぜかスズバチだけはしばしば見かけます。我が家の庭にも時々来ますが、警戒心が強くなかなか良い写真が撮れません。
 ドロバチ類は、泥で壺状の巣を作り、幼虫の餌にする芋虫などを狩ってきてその壺の中に詰め込み、卵を産み付けます。オオセイボウは更にそこに卵を産むわけです。しかし、どうもその後がよく分かりません。スズバチの幼虫をまず殺してから芋虫を食べるのか、芋虫を食べるスズバチの幼虫に内部寄生するのか、或いは、芋虫を食べて大きくなったスズバチの幼虫を食べるのか・・・。ご存じの方が居られたらお教え下さい。
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コセンダングサの花に頭を突っ込むオオセイボウ.やや後ピン(2006/10/12)

 このオオセイボウは少し羽が破けています。一応は飛べますが、専らコセンダングサの上をあちこち歩き回っていました。歩く速度がけっこう速く、写真を撮るのは一苦労でした。
 しかし、久しぶりにオオセイボウの青色に輝く姿を見て、何故かとても晴ればれとした気持ちになりました。

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2006年11月 9日 (木)

オオスズメバチ

 一昨日紹介したシロスジベッコウハナアブの写真を撮っていた時、直ぐ横でスズメバチがブンブン羽音を立てて遊弋していました。シロスジベッコウハナアブは僅か10数秒で何処かへ飛んでいってしまったので、今度はこのスズメバチを撮ることにしました。
 高さ40~50cmくらいの藪の中で飛び回っています。かなり小さいのでコガタスズメバチだと思っていました。コガタスズメバチは樹上に巣を作るので、こんな低い藪の中に巣があるはずはありません。だから、安心してシロスジベッコウハナアブの写真を撮っていたのです。
 しかし、これは本当はオオスズメバチでした(「追記」参照)。オオスズメバチは土中に巣を作るので、巣の近くであれば危険だったかも知れません。
 良く見てみると、大きなバッタの様な死骸があり、オオスズメバチはそれを探しているようでした。
 オオスズメバチは他の多くのスズメバチ科の蜂(アシナガバチ類も含む)と同じく、狩りをして虫を捕らえ、その筋肉を団子にして巣に運び幼虫の餌とします。

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肉団子を作るオオスズメバチ(2006/10/12)

 始めはバッタと思いましたが、すぐ脇に大きな棘のある肢が落ちていたので、これはバッタではなくカマキリのようです。
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肉団子を作るオオスズメバチ.もう殆ど肉は無くなった
手前にカマキリと思われる棘のある肢が落ちている
(2006/10/12)

 肉団子を作っては、国分寺崖線の上の方へ飛んで行きます。きっと、その方向に巣があるのでしょう。何回か往復していました。
 上の写真では、もう筋肉は殆ど残っていません。
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近づいたら後ずさりするオオスズメバチ(2006/10/12)

 オオスズメバチは危険とされていますが、子供の頃はクヌギの樹液に集るオオスズメバチを追い散らしてクワガタを採っていた位で、向かってくることもありますが、大したことはありません。肉団子を作っているところの真剣な顔を等倍接写してやろうと思って大いに近づいたら、後ずさりして団子も持たずに飛んで逃げてしまいました。随分気の弱い蜂のようです。

追記:このスズメバチは当初、コガタスズメバチと思い、その様に掲載していました。しかし、今日の朝撮影したスズメバチの種類を調べる為、最近購入した「日本の真社会性ハチ」を参照していたところ、このハチはオオスズメバチであることが判明しました。
 オオスズメバチとコガタスズメバチでは頭楯の形が違うばかりでなく、小楯板の色も違うことを知りませんでした。コガタスズメバチの小楯板は他の胸部と同じ黒色ですが、オオスズメバチでは写真の様に橙色をしています。
 これに伴い、表題と本文の一部を加筆・訂正致しました。(2008/10/23)

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