カテゴリー「植物-1」の30件の記事

2009年2月13日 (金)

ノゲシ(ハルノノゲシ)

 完全に時季外れの植物ですが、今日はノゲシ(Sonchus oleraceus)を紹介します。撮影したのは、先日のシロノセンダングサと同じく、国分寺崖線下の四丁目にある休耕地の様な空地です。しかし、この辺り(東京都世田谷区西部)では何処の空地にも生えていると言って良い位、何処にでも生えている雑草です。

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ノゲシ、ハルノノゲシとも呼ぶが晩秋でも咲いている
(クリックで拡大表示、以下同じ)
(2008/11/14)

 一名、ハルノノゲシとも呼ばれます。図鑑には「頭花は普通4~7月に開き」とありますが、この写真を撮影したのは11月中~下旬です。実際の花期はもっと長い様です。
 似たような名前にアキノノゲシがあります。これは図鑑に拠れば8~10月に咲くとあり、実際、春に咲くことは無いそうです。形態的には、葉がノゲシよりもずっと細長く、また、花は薄い黄色で1つの花序にノゲシよりもずっと多くの花を着けますから、間違えることはありません。なお、ノゲシは史前帰化種と推測されていますが、アキノノゲシは在来種です。
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ノゲシの葉の基部は左右が三角形となり先が尖る(2008/11/22)

 外見がノゲシによく似ているのは、オニノゲシの方です。これは欧州原産で、明治25年に東京小石川に帰化しているのが見つかり和名が与えられた、と保育社の帰化植物図鑑に書かれています。名前の通り、ノゲシよりも植物体全体がごつく、葉の先は尖って針状となり、かなり触れると痛いそうです。少し探してみましたが、この辺りには、オニノゲシは生えていない様です。
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ノゲシの1花序に付く花の数は少ない
ハナバチの1種が訪花している
(2008/11/22)

 ノゲシとオニノゲシの違いは他にもあります。ノゲシでは2番目の写真に示した様に、葉の基部が細長い三角形となり、先が尖っているのに対し、オニノゲシでは半円形で全体が丸くなります。
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ノゲシの花.全て舌状花からなるが、周辺の方が舌の部分が長い
(2008/11/22)

 この葉形の違いは、様々な図鑑やInternet上の多くのサイトにも書かれていますが、現物を見ると判別に苦しむ時もあります。そう言う場合は、やはりもっと基本的なところで判断すべきでしょう。
 何が基本かと言うと、それは種子の形状です。こう言う特徴は、環境因子で容易に変化するものではありません。
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ノゲシの穂(2008/11/14)

 ノゲシの種子は縦筋の他に横筋が目立つのに対し、オニノゲシにはこの横筋が殆どありません。
 ノゲシとオニノゲシの種子の図は、保育社の「原色日本植物図鑑」や「原色日本帰化植物図鑑」にも出ていますし、全農教の「日本帰化植物写真図鑑」にもオニノゲシ種子の写真が出ています。
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ノゲシのそう果.冠毛がリッパ.横筋が目立つ
(2008/11/22)

 ノゲシの穂から、冠毛の付いたそう果をむしり取って撮ったのが、上の写真です。随分リッパな冠毛ですね。種子には明らかに横筋が認められます。
 更に、冠毛を取り去って種子だけを拡大撮影したのが下の写真です。縦の筋が深いのに対し、横筋は殆ど皺の様な浅い構造である様に見えます。しかし、これには一寸注意が必要です。何方もストロボ同期で撮影していますが、ストロボの光は上方から来ます。上の写真では光と平行に並んだ縦筋は目立たず横筋が目立つのに対し、下の写真では種子が横に置いてありますから、逆に縦筋が目立ち横筋は目立たなくなります。種子を縦に置いて撮影して置けば比較が出来たのですが、下の写真の横筋は、実際はもっと明瞭であると考えるべきでしょう。
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種子だけを拡大.横に置いた為、横筋が目立たない
(2008/11/22)

 ここ1週間程、風邪気味で文章を書く気にならず、更新をサボっていました。その間に調べてみると、9~10月に撮ってまだ掲載していない写真が山程あるのでウンザリしてしまいました。折角撮った写真です。完全に時季外れになりますが、このWeblogは日記的要素が少ないので、一つずつ掲載して行くことにします。

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2009年1月30日 (金)

ハナイバナ

 先日掲載したシロノセンダングサが生えていた場所(四丁目の国分寺崖線下)には、その他にも色々の花が咲いていました。今日はその中からハナイバナ(Bothriospermum tenellum)を紹介します。

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ハナイバナ.些か頼りのない植物で斜上する
花は何処にあるのか分からない位小さい
(クリックで拡大表示、以下同じ)
(2008/11/22)

 ムラサキ科の在来種で、高さ10~30cm程度の背の低い雑草です。花は小さく直径2.5mm前後しかありません(図鑑では径3mm)。最近、このいう小さい花を見ると、何故か「撮ってやろうじゃないか」と言う気になってしまいます。「マクロ屋」の習性と言えるかも知れません。
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もう少し近づいてみる(別個体)
花は小さいが果実はかなり大きい
(2008/11/22)

 撮影したのは、シロノセンダングサと同じ11月の中頃です。図鑑に拠ると、花は3月から12月にかけて咲く、とありますから、厳冬期を除いて1年中咲いていることになります。但し、多年草ではなく、「1-越年草」だそうです。
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上の個体の拡大(2008/11/22)

 花の色は、写真を撮っている時は白だと思っていたのですが、写真を拡大してみると、僅かに青を帯びていました。花が小さ過ぎると、色が良く分からなくなるのでしょうか。
 花は小さいのですが、写真でお分かりの通り、花後に萼片も花柄も成長し、花よりもずっと大きな果実を着けています。
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ハナイバナの花.確かに葉に包まれて咲いている
(2008/11/22)

 和名のハナイバナは、何処で切ったら良いのか一寸分かり難い名前です。調べてみると、ハナイバナは漢字で書くと「葉内花」で、葉に包まれて咲くのでその名がある、と多くの植物関連サイトに書かれています。「イバナ」と言う植物は探しても見つからないので、「ハナ・イバナ」は無理な様です。
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花をもう少し拡大.拡大してみると少し青味を帯びている
撮影中には分からなかったが、花の上にゴミが乗っている
(2008/11/22)

 小さな花ですが、良く見てみると、ワスレナグサに似ています。ワスレナグサもムラサキ科ですから、花の大きさや色は違っても、その基本構造は大して違わないのでしょう。
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殆どピクセル等倍.花弁が少し汚れているが
撮影中には気が付かなかった.左上にある
茶色のものは萎れた花弁であろう
(2008/11/22)

 このハナイバナの様に、小さくても結構綺麗な花を着ける雑草は、この辺り(東京都世田谷区西部)にも沢山あります。このWeblogの植物部門は昆虫と較べるとかなり低調ですが、こう言う雑草を取り上げるならば、暫くは安泰です。

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2009年1月23日 (金)

シロノセンダングサ

 今日は久しぶりに植物を紹介します。昨年の秋に「四丁目緑地」近くで撮影したキク科の雑草、シロノセンダングサ(Bidens pilosa var. minor)です。Bidens pilosaはコセンダングサのことなので、シロノセンダングサはコセンダングサの変種として位置付けられている訳です。
 両者の違いは、前者が黄色い筒状花(集合花の中心部にある筒状の花)の他に白い舌状花(集合花の花弁状に見える花)>を持つのに対し、後者は筒状花のみで舌状花を欠くことです。葉の形や種子には殆ど違いが認められない様です。何れも相当昔(シロノセンダングサは弘化年間に渡来とされています)からある帰化植物ですが、近年になって都会の雑草として急激に分布を拡げているとのことです。

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シロノセンダングサ(Bidens pilosa var. minor
白い舌状花を持つ.夕方で木漏れ日の為、見難い写真になっている
普通はもっと大きな株になるが、100mmレンズでは撮れないので
小さな株を選んである.(クリックで拡大表示、以下同じ)
(2008/11/14)

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上の写真の部分拡大.舌状花は余り発達していない
真ん中の花の上にいる虫はヒメナガカメムシであろう
(2008/11/14)

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花の拡大写真.舌状花の発達がわるい
(2008/11/14)

 シロノセンダングサは、シロバナセンダングサ、或いは、コシロノセンダングサと呼ばれることもあります。白い舌状花を持つのでコセンダングサの変種と言うことになっていますが、舌状花の長さは様々で、酷いのになると極く小さなものが1つの頭花に2個程度しかない場合もあります。この辺りでは、明らかに舌状花を欠くのでコセンダングサとすべき株もあり、両者は混淆して生えています。
 また、此処で示した写真の多くは11月14日に撮ったものですが、その時は舌状花を持っていた株も、12月6日に行ったときには筒状花のみを付けていました。素人がこういうことを言ってはいけないのですが、本当に変種という程の違いがあるのか、かなり疑問を感じます。
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白い舌状花を欠いて黄色い筒状花しかない様に見えるが
原画を拡大すると極く小さな白い舌状花があるのが分かる
(2008/11/14)

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まだ充分に伸張成長していないシロノセンダングサ
既に頭花を付けているが、筒状花のみの様に見えるので
コセンダングサと言うべきかも知れない
(2008/11/14)

 1年草で、花は秋に咲きます。しかし、中には上の写真の様に、まだこれから成長すると言う感じの、高さ20cm位の株もありました。既に頭花が生じていますから、後は伸張成長で高さを稼ぐだけでしょう。
 この蕾には舌状花が無い様に見えます。原画を拡大しても同じなので、これはコセンダングサと言うべきなのかも知れません。
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果実(種子)を付けたシロノセンダングサ
(2008/11/14)

 果実(種子)の写真はシロノコセンダングサとコセンダングサが混淆しているところで撮りました。此処では「シロノセンダングサの種子」と書いていますが、コセンダングサの種子も入っているかも知れません。しかし、何れの株でも種子先端の棘は2つのものが殆どでした。
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果実の全体.先端に2本(稀に3本)の棘がある
(2008/11/14)

 センダングサ類の種子は、所謂「ひっつき虫」になります。私がこの「ひっつき虫」と言う言葉を知ったのはつい最近です。小学生の頃はオナモミ(オオオナモミ?)の果実を投げて、友達のセーターにくっ付けて遊んだりしていましたが、この言葉を使ったことはありません。「バナナ虫」(ツマグロオオヨコバイのこと)と同じく最近出来た言葉なのか、或いは、何処かの方言だったのではないでしょうか。
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1個の種子を拡大.縦筋と先端の棘
棘に生えた逆向きの剛毛が見える
(2008/11/14)

 種子を拡大してみました。種子には数本の縦筋が認められ、種子の中央部より先の部分には斜め前を向いた小さな棘があります。種子の先端には2本の大きな棘があり、その棘には逆向きの剛毛(小棘と言う感じですが、保育社の帰化植物図鑑には「剛毛」と書いてあります)が生えているのが見えます。これが衣服に引っ掛かって「ひっつき虫」になる訳です。
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種子の先端を拡大(2008/11/14)

 種子の先端部を更に拡大したのが上の写真です。何か、魚を捕る銛を思わせる形をしています。これが衣服に刺されば容易に取れない様にも思えますが、実際、私が履いていた毛織物のズボンに付いた種子は、一寸払うだけで簡単に取れてしまいました。
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花が終わり種子が成長し始めた
(2008/12/06)

 上の写真は、花が終わって種子が生長し始めたところです。先端の棘や逆向きの剛毛が見えますが、これは花の咲く前から既に存在している構造です。
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種子が成長し、果実が開き始めた
(2008/12/06)

 最後の写真は種子が成長し、1個の果実として開き始めたところです。更に開くと6~7番目の写真に示した様な全体として球形に近い形になります。

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2008年12月 7日 (日)

カナムグラ(雌株)

 随分前のことになりますが、何処かの新聞に、平成になって殆ど見られなくなったものの一つとして「空地」が挙げられていました。出入りが自由で、子供達が遊ぶことが出来たり、或いは、雑草がボウボウに生えている空地のことです。成城には「空いている土地」が沢山あります。普通の町よりもかなり多いのではないかと思います。しかし、みな堅牢な囲いで被われたり、或いは、定期的に除草されたりして、雑草の生い茂っている空地は殆どありません。先日掲載したイヌホオズキハギメンガタカスミカメ等が居た空地はかなり雑草が茂っていて、虫を探すのには良い場所だと思っていたのですが、残念ながら、今はもう建設工事が行われています。
 私が子供の頃は放置されている空地が彼方此方にありました。その様な空地に生える雑草の上を覆い被さる様に蔓延っていた蔓植物が、このカナムグラ(Humulus japonicus)です。

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秋のカナムグラ(雌株).まだ緑色の葉と、枯れかかった黄色い葉
果穂は赤紫色をしている
(クリックで拡大表示、以下同じ)
(2008/11/14)

 我が家の向かいの土地は、戦前から昭和40年代まで、草ボウボウの空地でした。250坪位もある広い空き地で、奥の日陰になる部分にはササ等が生えておりゴイシシジミが居ましたが、陽の当たる部分の大半はこのカナムグラに被われていました。カナムグラの蔓や葉柄には逆向きの鋭い棘が沢山生えています。容易に千切れない蔓で、カナムグラのカナは「鉄」から来ているのだそうです(因みに、ムグラ=葎は荒れ地などに茂る雑草の総称と辞書に書いてあります)。
 子供の頃、夏になると毎日の様にこの空地に虫を採りに行きました。小学生の頃は半ズボンですから、この棘にやられて夏の間は脚中傷だらけです。カナムグラを随分恨みに思ったものです。
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雌株花序の拡大(2008/11/14)

 しかし、最近はこのカナムグラ、殆ど見かけることが無くなりました。国分寺崖線の下側に位置する四丁目の小さな空地と「三丁目緑地」の極く一部の他では、余り見た記憶がありません。
 今まで知らなかったのですが、カナムグラはアサ科(以前はクワ科)の1年草だそうです。最近の空地には定期的に除草が入るのが普通ですから、1年草では簡単に絶えてしまうのでしょう。
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別のカナムグラの花序(雌株).茎や葉柄には逆向きの棘が見える
(2008/11/14)

 同じ様な蔓植物としてヤブガラシがあります。藪の上を被って下の植物を枯らしてしまうと言うほど蔓延る植物で、これは今でもそこいら中に生えています。多年草で太い地下茎を持っており、一旦成長して地下茎に栄養を蓄えると、何度除草をしてもまた新芽を出してきますし、除草剤をかけても簡単には枯れません。
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上の写真中央の果穂を拡大(2008/11/14)

 カナムグラは雌雄異株で、雄株は上向きの円錐花序を、雌株は下向きの球果の様な花序を付けます。雄株の花穂はかなり大きく一寸目立ちます。
 今日の写真は11月の中旬に撮った雌株です。果穂がいい色具合をしているので、昔の恨みを棄てて、撮ってみました。カナムグラは、ビールの原料になるホップと同属の近縁種です。果穂の写真、特に下の写真などは、確かにホップに似ています。
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上の果穂の先端を更に拡大.この写真はストロボ同期で
撮ってあるので背景は真っ暗(2008/11/14)

 もう果穂も熟していて、丁度葉の上に種子が1個落ちていました。この種子、マクロレンズで見てみると中々綺麗です。模様も味わいがあるので一寸撮ってみました。種子の2枚目の写真は、1枚目の裏側です。少し厚みのある種子なので絞り気味にして撮影しましたから、解像力は余り高くありません。こうして見ると、種子の真ん中だけを高解像度で撮っておくべきでした。
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カナムグラの種子.下は少し枯れかかったカナムグラの葉
(2008/11/14)

 ところで、カナムグラはキタテハの食草です。昔、我が家の庭ではキタテハはアカタテハやルリタテハと並んで極く普通のタテハチョウでした。特に、柿の成る季節になると、落ちた柿の実に(サト)キマダラヒカゲと一緒によく来ていました。
 しかし今では、我が家だけではなくこの付近一帯で、キタテハは非常に少なくなりました。カナムグラがこれだけ減っては、それを食べるキタテハが見られなくなるのも当然と言えるでしょう。
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カナムグラの種子.上の種子の裏側
(2008/11/14)

 カナムグラを掲載したのであれば、当然ヤブガラシも紹介すべきでしょう。しかし、もうヤブガラシの葉は枯れて落ちつつあります。来年の盛夏にでも、キチンと紹介することにします。

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2008年12月 3日 (水)

サザンカ(その2)

 サザンカ(山茶花:Camellia sasanqua)はこのWeblogを始めた頃に一度掲載していますが、今日はまた別の種類のサザンカを紹介しようと思います。六丁目の古くからある御宅に植えられているサザンカで、何れも昔の品種です。何本かある内、3本のサザンカを撮りました。
 なお、サザンカとツバキの違いや品種に関しては一昨年の記事に少し書きましたので、今回は触れないことにします。

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白花一重のサザンカ.葉は小さく原種に近いと思われる
(クリックで拡大表示、以下同じ)
(2008/11/11)

 これらのサザンカは、何れも葉が非常に小さいのが特徴です。計ってみたところ、最初の木では長さ3.5~4.0cm幅約1.5cm、2番目が長さ4.0~4.5cm幅約2cm、3番目では長さ4.5~5.0cmで幅は約1.5cmでした。かなり原種に近い種類なのでしょう。一応、「日本のツバキ・サザンカ名鑑」を見てみましたが、該当する品種は見つかりませんでした。
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花の拡大(2008/11/10)

 1本目の木はかなり大きく樹高4m位あり、幹は根元から2本に分かれ、太い方は直径20cm近くあり、もう一方も10cm位の太さをしています。
 花の色は真っ白、花弁は5~6枚で細長く、花の中心付近でも花弁の間が空いています。日当たりの良いせいか、非常に沢山の花を着けます。開花は2番目の木よりやや遅いのですが、今ではもう盛りを過ぎてしまいました。
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雨で花粉が流れて花弁が黄色くなっている
(2008/11/10)

 2本目の木は、高さ3m位、根元付近の幹は直径10cm近くあります。根元は太いのですが、木全体としては小振りです。少し日陰に植えられているので花付きは1本目の木ほど良くはありません。花色は桃色で、蕾の時はかなり濃い色をしていますが、開くと薄くなります。花弁の先の方が色が濃く、付け根は白に近い配色です。こう言うのを「縁紅ぼかし」と呼ぶのだそうですが、この方が花弁全体が桃色をしているのより、ずっと品良く感じられます。花弁は5~6枚で、非常に細いのが特徴です。
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紅ぼかしのサザンカ.花弁の縁は桃色だが、基部は白に近い
(2008/11/11)

 開花は3本の中では一番早く、10月中から咲いていました。現在では、花はもう殆ど終わっています。
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上と同じ木.花弁は細長い
(2008/11/06)

 3番目は一番小さく、高さは3m近くありますが、根元近くの幹の直径は5cm程度しかありません。葉の色が他の木よりも少し黄色味を帯びています。一見したところ、葉が随分小さく感じられますが、これは長さに比して幅が狭いせいでしょう。
 花は二重です(花弁が内側と外側の2重になっているので二重だと思うのですが、前出の名鑑では「弁数の多い一重」とか、「重ねの多い一重」としています)。外側の花弁が少し桃色を帯びているので、蕾の時は桃色をしています。しかし、開花すると内側の白い花弁が前面に出て、一見したところ白花の様に見えます。木は小さく、葉の密度が薄く透けていて何となく弱々しいのですが、花は一番大きく、また、花弁の幅もかなりあります。3者の中では一番改良の進んだ品種ではないでしょうか。
 日当たりがよいせいか、沢山花を着けています。開花は一番遅く、今が丁度盛りです。
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もう1本のサザンカの花.花はかなり大きく二重
(2008/11/23)

 今日は、一般のサザンカと言うよりは、この昔からある御宅のサザンカの紹介になってしまいました。最近は園芸店に行っても、この種のサザンカは全く売られていません。こう言う弁数の少ない昔のサザンカの魅力を感じて頂ければ幸です。

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2008年11月20日 (木)

ヒヨドリジョウゴ

 どうも「成城の動植物」の植物部門は非常に低調です。これまでに掲載した全214件の記事の内、植物全体で僅か24件、しかもその内、栽培種を除く自然に生えて来た植物は17種しかありません。
 最近は出入りの出来る空地が非常に少なくなったのは困ったものです。しかしまァ、物騒な世の中になってきましたから、隣に出入り自由の空地があると、その隣家としては不安を感じるのでしょう。
 世田谷区の管理する「緑地」には色々な雑草その他の植物が自然に生えてきます。しかし、屡々除草作業が行われます。植物の成長には時間がかかり、また、昆虫と違って動けませんから、除草が1回入ると、もうそれでお終いになってしまうことが多いのです。
 今日紹介するヒヨドリジョウゴ(Solanum lyratum)も、花が着くまでは撮れたのですが、赤い綺麗な実が成るのを待っていたら、その前に除草されてしましました。

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ヒヨドリジョウゴ.蔓性と言うが典型的な蔓植物ではない
(クリックで拡大表示、以下同じ)
(2008/10/09)

 見てお分かりの通り、ナス科の植物です。例によって帰化植物かと思いましたが、調べてみると在来種でした。在来種と思うと、何となく心が和みます。
 写真のモデルになってくれたのは、6丁目のある御宅の垣根になっているサツキの合間と、つい最近出来た世田谷区の「成城三丁目崖(はけ)の林市民緑地」(以下「崖の林緑地」)に生えていた2本です。何方も、残念ながら実を結ぶ前に除草されてしまいました。
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ヒヨドリジョウゴの花穂.茎や花軸は非常に毛深い
葉の形は朝顔を思わせる.「崖の林緑地」で撮影
(2008/10/07)

 花の大きさは、以前掲載したイヌホオズキとほぼ同じで、直径1cm位です。小さい花ですが、白い花冠の中心に黄色い雄蕊があるのが目立ちます。花弁は5枚あります。しかし、ナス科ですから、花冠が5裂しただけで、基部は繋がっています。
 蔓性の植物とされていますが、ヤマノイモの様な蔓ではなく、半蔓性とでも言うべきでしょう。一番上の写真を見ても、蔓には見えません。茎が細いので、長くなると自分で立っていられないと言う感じで、アメリカイヌホオズキ(近日中に掲載予定)と似ています。
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ヒヨドリジョウゴの花と蕾
(2008/10/09)

 ヒヨドリジョウゴは漢字で「鵯上戸」と書きます。ヒヨドリが好むと言う意味だそうですが、全草にソラニン(ナス科植物の多くに見られるアルカロイド系毒素)を含みますので、実際は殆ど(全く?)食べないそうです。
 毒は屡々薬になります。中国語ではヒヨドリジョウゴを白英、その乾燥したものを白毛藤と呼んで帯状疱疹(帯状ヘルペス)、解熱、利尿等に利用するとのことです。
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上と同じ花を別角度から撮影
(2008/10/09)

 ヒヨドリジョウゴには、直径8mm程度の真っ赤な実が付きます。真ん丸で艶がありとても綺麗な実です。除草されてしまったので、今回は撮れませんでしたが、今後もし見付けたら、追記として写真を載せるつもりでいます。
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ヒヨドリジョウゴの花(拡大).「崖の林緑地」で撮影
(2008/10/07)

 昨日から急に気温が下がり、今日の朝は約3℃でした。昼間はかなり強い陽が射していましたが、庭で見かける虫は真冬と同じホソヒラタアブクロヒラタアブだけになってしまいました。兪々、冬の到来の様です。

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2008年11月 9日 (日)

フヨウの果実と種子

 今日は一寸趣向を変えてフヨウ(Hibiscus mutabilis)の果実と種子を紹介します。先日、フタトガリコヤガの幼虫(終齢)を掲載しましたが、その2番目の写真に示した幼虫は、実は、このフヨウの果実を撮影しているときに見付けたものです。成城三丁目の道路脇に生えているフヨウです。

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フヨウの果実.三丁目の道端に生えていた
(クリックで拡大表示、以下同じ)
(2008/10/07)

 フヨウの果実と言うのは、肉眼的には枯れた様な茶色をしていて、全く冴えない代物です。しかし、写真に撮って拡大すると、中々趣があります。もう少し写真の横幅を大きくしようかと思ったのですが、今日の写真は縦幅もありますので、小さめのモニターを使用されている方にはかえって見難いかと思い、何時もの横幅750ピクセルにしておきました。
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フヨウの果実(その2)(2008/10/07)

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フヨウの果実(その3)(2008/10/07)

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フヨウの果実(その4)(2008/10/07)

 フヨウの果実には5稜あり、熟すとこれが開裂し、1つの片が更に2つに割れて、全部で10片になります。果実の中には、片側に長い剛毛のある腎臓形をした種子が沢山入っています。1房に何個種子が入っているのかは、勘定していないので、分かりません。
 種子には長い毛が生えています。しかし、別に服にくっ付いたりすることはありません。一体何の為の毛なのでしょうか?
 どうもフヨウの果実に関しては、余り書くことがありません。写真をクリックして拡大し、その枯れた質感をお楽しみ下さい。
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フヨウの種子(その1)(2008/10/07)

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フヨウの種子(その2)(2008/10/07)

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フヨウの種子(その3)(2008/10/07)

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フヨウの種子(その4)(2008/10/07)

 11月に入り、気温がグッと下がって来ました。兪々冬の到来の様です。葉裏に居る越冬中の虫は、昨年あらかた撮ってしまいました。同じ所を探しても、もう新顔は余り出ないでしょう。
 この冬は何処に行ってネタを探すか、現在、思案中です。

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2008年10月20日 (月)

イヌホオズキ

 もう時季遅れになってしまいましたが、今日はナス科の雑草、イヌホオズキ(Solanum nigrum)を紹介します。家庭菜園(第2ファミリー農園)に行く途中の七丁目にある空地に生えていたものです。
 学名でお分かりの通り、食用のナスと同じナス属の植物です。しかし、果実は直径7mm程度と小さく、熟すと紫黒色になります。勿論、食べられません。
 イヌホオズキは全草にソラニンを含んでいる有毒植物です。しかし、漢方では「龍葵」と称し、解熱剤、利尿剤として使用する様です。なお、ある書籍に拠ると、柔らかい茎や葉は、よく茹でこぼしをすれば、食べて美味しいとのことです。

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イヌホオズキ.茎が部分的に紫黒色になっている
(クリックで拡大表示、以下同じ)
(2008/09/02)

 イヌホオズキと言うと、何となく在来種の様な響きがあります。しかし、保育社の「原色日本帰化植物図鑑」には、「日本には古い時代に入ったものと思われ・・・」と書かれており、有史前に渡来した所謂史前帰化植物の様です。
 類似種にテリミノイヌホオズキ(S. photeinocarpum)、アメリカイヌホオズキ(S. americanum)があります。
 なお、上記図鑑に拠れば、その他にもムラサキイヌホオズキ、アカミノイヌホオズキ、カンザシイヌホオズキ等があり、「この一群は似たものが多く再検討しないとよくわからない」と書かれています。また、Internetで検索すると、更にオオイヌホオズキという種も出て来ます。残念ながら、こららの種に付いては文献の持ち合わせがありません。此処では、只のイヌホオズキ、テリミノイヌホオズキ、アメリカイヌホオズキの3種に限って考えることにします。
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イヌホオズキ.上と同じ群落(2008/09/02)

 テリミノイヌホオズキは、名前の通り果実に強い光沢があるので、容易に見分けることが出来ます。
 しかし、これでは果実が無いときには区別が出来ません。私はテリミノイヌホオズキを見たことがないので困るのですが、かなりアメリカイヌホオズキ(後述)に似ている様です。ただし、葉は全縁のことが多く、花数はイヌホオズキに似て多く、また、花色は白で紫色を帯びることは無いそうです。花の付き方は、図鑑に拠れば、アメリカイヌホオズキの様に一点から散形に付きますが、1花だけ離れて付くことがあるとのことです。
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イヌホオズキの花(その1).白色で紫色を帯びない
(2008/09/02)

 アメリカイヌホオズキは北米からの帰化植物です。北米からの帰化植物と言うと、ヒメムカシヨモギ、セイタカアワダチソウ、オオハンゴンソウ、オオマツヨイグサ等、背が高くて頑丈な植物を思い浮かべますが、このアメリカイヌホオズキはイヌホオズキよりずっと華奢で一寸意外な植物です。写真のイヌホオズキが生えていた空地にアメリカイヌホオズキの群落もありましたので、何れ紹介する予定です。
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イヌホオズキの花(その2)
(2008/09/02)

 「ずっと華奢」と言っても良く分からないでしょうから、イヌホオズキとアメリカイヌホオズキの具体的な違いを書いておくことにしましょう。
 先ず、葉がイヌホオズキでは色濃くやや厚めで幅も広くシッカリした感じですが、アメリカイヌホオズキの葉は、やや細めで薄くペラペラしており、色も薄めです。なお、図鑑によると、何方も粗い鋸歯があることが多いとのことですが、写真のイヌホオズキでは全縁になっています。
 茎は何れも斜上します。しかし、前者では太めでシッカリ立つのに対し、後者では細く半分蔓の様な感じで横に拡がります。また、前者の茎の色は濃く、時に紫黒色を帯びることがありますが、後者は葉と同じ薄めの色です。
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花の拡大(2008/09/02)

 花は何れも基本的に同じ形をしています。しかし、花冠の径はイヌホオズキが6~7mm、これに対してアメリカイヌホオズキでは4~5mmとやや小さめで、また、少し細めです。
 大きく異なるのは、花の色です。前者の花は白だけですが、後者の花は屡々紫色を帯びます。近縁種で花が紫(青)色を帯びるのはアメリカイヌホオズキだけだそうですから、これは大いに役立つ区別点になります。
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色づき始めた果実(2008/09/02)

 果実は何方も艶の少ない紫黒色です。しかし、アメリカイヌホオズキの方がやや小さい様で、また、若干艶があります。イヌホオズキでは花枝に数~10個程度付くのに対し、アメリカイヌホオズキでは2~5個しか付きません。
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上から見た未熟な果実.花軸に沿って交互に花柄が出る
(2008/09/08)

 イヌホオズキでは、写真で示したとおり、花柄は花軸に沿って交互に1つずつ出ます。一方、アメリカイヌホオズキでは、花柄は集中して花軸のほぼ1個所と言って良い位の狭い範囲から散形に出ます。これも変化の少ない重要な区別点です。
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熟した果実.艶がない(2008/09/08)

 イヌホオズキはアメリカイヌホオズキよりも花期が1ヶ月程早い様です。比較のためにアメリカイヌホオズキの実が熟すのを待っていたのですが、その実が熟す頃には、イヌホオズキの方はもう枯れ始めていました。

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2008年10月16日 (木)

ギンモクセイ

 このWeblogを始めた頃、丁度2年前にキンモクセイ(金木犀:Osmanthus fragrans var. aurantiacus)を掲載しましたが、今日は、その原種とでも言うべきギンモクセイ(銀木犀:Osmanthus fragrans)を紹介します。

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四丁目のある御宅の垣根に植えてあるギンモクセイの花
(クリックで拡大表示、以下同じ)
(2008/10/07)

 ・・・と書いたのですが、実は本当にギンモクセイなのか、確信がありません。と言うのは、このモクセイ、実を着けているのを今年の春に見ているのです。キンモクセイもギンモクセイも中国から渡来した植物ですが、図鑑等に拠ると、どちらも日本には雄株しか入っていないことになっています。だから、実がなることは有り得ない筈です。
 ギンモクセイの変種としては、その他にウスギモクセイ(薄黄木犀:Osmanthus fragrans var. thunbergii)という黄白色の花を着ける変種があり、これは雌株も入っていて実がなることで知られています。
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上の写真の上の部分を拡大.まだ花は開いていない
(2008/10/07)

 それではウスギモクセイかと言うと、花はどう見ても白色で黄白色ではありません。写真では少し黄色っぽく見えることもありますが、肉眼的には白です。
 色々調べてみると、ギンモクセイでも一部には雌株も入っており、また、ウスギモクセイは、キンモクセイと間違えられることがよくあるほど、花色は黄色味が強い様です。
 そこで、これはギンモクセイとしておきました。
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開きかけのギンモクセイの花.この写真だけ三丁目で撮影
少し黄色く見えるが、少し離れて見れば白い
(2008/10/07)

 この町(東京都世田谷区成城)には、キンモクセイは沢山ありますが、ギンモクセイは稀です。私の知る範囲では、四丁目の線路近くに2本、三丁目の崖下に1本の合計3本あり、何れも実を結びます。
 今日の8枚の写真の内、3番目の1枚だけが三丁目、他はみな四丁目にある一軒の御宅に植えてあるもので、四丁目のもう一軒のギンモクセイは撮っていません。
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最初の写真の5日後.花は既に開いている
開花後時間が経っているので少し黄ばんでいる
(2008/10/12)

 図鑑によると、ギンモクセイの方が葉が若干大きいとされています。ギンモクセイは葉身の長さ8~15cm、幅3~5cm、キンモクセイでは、それぞれ7~12cmと2~4cmとなっています。しかし、正確に計測して、統計処理をすればどうなるか分かりませんが、見た目での違いは特に感じられません。
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上の写真の上部を拡大.花が汚れて黄ばんでいるのが分かる
(2008/10/12)

 匂いはかなり弱い様です。季節柄キンモクセイの香りが立ちこめており、判別し難いのですが、一番香りが強いと思われる開きかけの花を鼻の前に持って来て漸く匂う程度です。ヒイラギと同じ程度の強さではないでしょうか。しかし、香りはキンモクセイと同質の香で、ヒイラギの様な爽やかな香りではありません。
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上の写真の中央部を拡大.貝柱の様な花柱と開裂した葯が2個ある
花はかなり汚れている(2008/10/12)

 花を拡大して見ると、中央に円柱状の構造があり、その脇に雄蕊が2本見えます。中央の円柱は、雌蕊でしょう。図鑑にも、雌花では1個の雌蕊と2個の雄蕊があると書かれています。しかし、雄蕊と雌蕊があるのなら両性花です。モクセイ科は雌雄異株とされていますが、正確には雄花を着ける株と、両性花を着ける株のある、雄性両性異株なのでしょうか。
 雄蕊があっても不稔の可能性もあります。しかし、数少ない3本のギンモクセイがみな果実を沢山着けていたことを考えると、自家受粉ではないかと思われます。
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開花後間もない花.中央右上の花は殆ど真っ白
(2008/10/12)

 雄性両性異株は稀とされています。しかし、その少ない例であるマルバアオダモやヒトツバタゴはモクセイ科に属します。同じモクセイ科のギンモクセイも、本当は雄性両性異株なのかも知れません。
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上よりもう少し時間が経ったと思われる花.この写真からは
黄色いのは汚れであって花自体の色ではないと思われる
(2008/10/12)

 2年前にキンモクセイを掲載したときは、まだ、デジタルカメラ用のマクロレンズを持っていませんでした。ですから、キンモクセイの花の拡大写真はありません。それでも、原画を拡大してみると、2個の雄蕊の間に何かの構造が見えます。今年はもう間に合いませんが、来年は比較の為にキンモクセイの花の拡大写真を掲載しようかと思っています。

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2008年10月 9日 (木)

ハゼラン

 今日は久しぶり、実に昨年の11月18日から約11ヶ月ぶりに、植物を紹介します。ハゼラン、「蘭」と付いてもスベリヒユ科の一年生草本で、七丁目の第1家庭菜園(ファミリー農園)の北端に群がって生えていました。

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ハゼランの若い穂先.花序がまだ開いていない
(クリックで拡大表示、以下同じ)
(2008/09/02)

 予想通り、日本の在来種ではなく、西インド諸島原産の帰化植物です。明治の初期に観賞用として導入されたものが逸出して、野生化したものだそうです。
 写真はありませんが、葉の多くは基部に近い部分に集中しており、其処から長い茎が伸びます。茎の上部では、上の写真の様に葉は疎らです。
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ハゼランの花穂.今にも開きそうな蕾が花穂の中に分散している
(2008/09/02)

 このハゼラン、かなり沢山生えており、また、今にも開きそうな蕾が無数と言っても良いほど沢山あったのですが、咲いている花は殆どありませんでした。
 開きそうな蕾は、花序の彼方此方に分散しています。上から咲くとか下から咲くと言った順序はない様です。
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花穂の拡大.上とは別の花穂
(2008/09/02)

 咲いている花は草むら全体の中にほんの数個で、多くの花穂には蕾は沢山着いていても咲いている花はありませんでした。家に帰って調べたところ、ハゼランには「三時草」とか「三時花」と言う別名があるそうで、午後の3時頃から開花するのだそうです。
 写真を撮ったのは3時少し前でした。もう30分か1時間遅ければ、開花した花を沢山見ることが出来たかも知れません。花穂に1つしか咲いていない花を遠くから撮っても仕方ないので、拡大写真を1枚だけ載せておきます。
 花の直径は6~7mmですから、ゲンノショウコよりかなり小さく、また、ニワゼキショウよりも更に小さい花です。
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ハゼランの花.時刻が早過ぎて殆ど咲いていなかった
(2008/09/02)

 咲いている花が少なかったせいで、花よりも果実の方がずっと印象的でした。稜が4本ある黄~赤の丸い実で、大きさは直径3mm位です。
 ハゼランと言う名前の由来は、調べてみると色々あり、「花が爆ぜる様に咲く」、「花序全体の姿が線香花火が爆ぜた様」、「実が爆ぜる」などがあります。しかし、この果実を見ていると、何となく、果実が爆ぜるのではないか、と言う気がして来ます。実際に実が爆ぜるのかは分かりませんが・・・。
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ハゼランの果穂.ハリカメムシが来ていた
(2008/09/02)

 ハゼランにはカメムシも来ていました。この時は花の写真を撮るのに注意を集中していたので、このカメムシをよく観察しませんでしたが、写真を見ると触角第1節がやや細く長いので、ホソハリカメムシではなく、ハリカメムシだと思います。
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ハゼランの果実は4稜あり、黄~赤色で丸く愛らしい
(2008/09/02)

 今日は久しぶりの植物でした。しかし、植物は今回限りではありません。もう他に数種類撮ってあります。今後、虫との間に挟みながら紹介して行きたいと思います。

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