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2010年12月12日 (日)

コナガ(Plutella xylostella

 まだ、新しい写真の調整が出来ていないので、今日も、溜まっている昔の写真を出すことにしました。
 キャベツ等のアブラナ科の害虫として名高いコナガ(Plutella xylostella)、翅端まで7.5mm程度の小さな蛾です。一昨年の11月下旬に、今は草地になっている世田谷区の第一成城七丁目ファミリー農園で撮影しました。写真が2枚しかないので、倉庫に放り込んだままにしていたのですが、その後、見かけないので掲載してしまうことにしました。
 実は、写真を撮ってから図鑑で調べて漸く有名なコナガと分かった次第です。名前は当然よく知っていたのですが、害虫には余り興味が無かったので、実際の蛾がどんな虫かは知りませんでした。
 しかも、コナガは「粉蛾」だと思い込み、ノシメマダラメイガの様な穀類を食害する蛾だと思っていたのです。コナガは漢字で書くと「小菜蛾」で、野菜の害虫でした。全く赤面の至りです。

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第一成城七丁目ファミリー農園で撮影したコナガ
背中に菱形の模様が連なるので、英語では
Diamondback mothと呼ばれている
頭から先に出ているのは下唇鬚
(写真クリックで拡大表示)
(2008/11/23)

 コナガは、昔はそれ程重要な害虫とは見なされていなかったそうです。キャベツ等のアブラナ科の害虫としては、かつては何と言ってもモンシロチョウが最大の害虫でした。私が中学生の頃までは、キャベツ畑にはモンシロチョウが花吹雪の様に舞っていたものです。現在では一寸信じがたい光景でしょう。しかし、農薬の普及につれてモンシロチョウが激減し、代わりにこのコナガが大害虫として登場して来たのです。
 これはモンシロチョウは1世代にかかる時間が長いので薬剤耐性を獲得し難いのに対し、コナガは卵から成虫までの発育所要日数が25℃で約16日間と短く(シンジェンタジャパン株式会社のHPに拠る)、容易に薬剤耐性を獲得してしまうからです。謂わば、人間がコナガを大害虫にしてしまった訳です。
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横から見たコナガ.大害虫だが結構綺麗
(写真クリックで拡大表示)
(2008/11/23)

 このコナガ、殆どの書籍、図鑑、サイトでは、学名をPlutella xylostellaとしていますが、古い北隆館の「日本幼虫図鑑」ではP. maculipennisとなっていました。調べてみると、この学名も所々で使われています。しかし、現在ではP. xylostellaのシノニムとされている様です。
 一方、科名はラテン名、和名ともに図鑑やサイトにより様々です。保育社の蛾類幼虫図鑑や蛾類図鑑ではPlutellidae(クチブサガ科)ですが、九大目録、東京都本土部昆虫目録や神保宇嗣氏の「List-MJ 日本産蛾類総目録」ではYponomeutidae(スガ科)Plutellinae(クチブサガ亜科)、「みんなで作る日本産蛾類図鑑」ではPlutellidae(コナガ科)となっています。
 コナガの様な小蛾類の大分類は、まだ、結論が出ていないことが多い様です。

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