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2010年11月17日 (水)

クロスズメバチ(Vespula flaviceps)(雄)

 先日、サザンカに訪花しているクロスズメバチを紹介しましたが、昔撮った写真の整理をしていたところ、別の場所で撮影したクロスズメバチの写真が1枚出て来ました。一昨年、「三丁目緑地」に生えているシャクリチソバの葉上に居るのを撮影したものです。
 その日は、ずっと以前に紹介したワカバグモワカバグモの捕食ヒメフンバエウスイロアシブトケバエの雌、その他の実に沢山の写真を撮った日で、未だに掲載していない種類が幾つか残っている位です。その中のたった1枚の写真ですから、未掲載のまま放置されていたのも当然でしょう。
 しかし、このクロスズメバチ、拡大して見てみると、顔や体に長毛が沢山生えており、先日の個体とは随分雰囲気が違います。シダクロスズメバチかとも思いましたが、複眼内側上部の白斑は幅広く広がっており、明らかにクロスズメバチです。
 それでは、これはヒョッとしてクロスズメバチの雄ではないかと思い、文献やWeb上で雄の写真を探してみました。しかし、働きバチや女王の写真はあっても、雄の詳細な写真は見付かりませんでした。

_m_081110_033
シャクチリソバの葉上で休むクロスズメバチの雄
1枚撮っただけで直ぐに逃げられてしまった
(写真クリックで拡大表示)
(2008/11/10)

 他人の撮った写真は見付からなくても、雄か否かは、写真が精緻であれば判別することが出来ます。
 先日紹介したクロスズメバチオオスズメバチの雄のところで書いた様に、スズメバチ科の雄の触角は13節で、雌よりも1節多いのです。そこで、触角の部分を拡大して節の数を調べれば雄か雌かの区別は付く筈です。幸いなことに、右の触角は全体に亘って焦点が合っており、各節の判別が充分可能です。
 今まで、ハチの触角節数の違いには触れても、実際に番号を付けて表示したりはしませんでした(何分にもメンドーなので・・・)。しかし、今回は写真が1枚しかないので、部分拡大の写真を作り、番号を振ってみました。
_m_081110_033p
上の写真の触角を部分拡大.基部から各節に番号を振った
先頭は第13節で、この個体が雄であることが判明
(写真クリックで拡大表示)
(2008/11/10)

 番号1が柄節で1節のみです。2は梗節で他の節よりもずっと短くこれも1節だけです。3以降が鞭節で、その第1節(番号3)は他の節(番号4以上)よりもずっと長いのが分かります。順に番号を振って行くと、先端は番号13、と云うことは触角は全部で13節、この個体が雄であることを示しています。
 真っ正面からの写真がないので良く分かりませんが、頭楯にある錨形の黒紋が一寸雌より細い様に思います。また、腹部の白帯が6本あるか否か(雌は5本)は、お尻の先の方が良く見えないので何とも言えません。今後、晩秋に毛深いクロスズメバチを見つけたら、シッカリ写真を撮って腹部の白帯の数も勘定してみようと思っています。

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