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2010年11月15日 (月)

ネコハグモ(Dictyna felis


 今日は一寸気分を変えて、クモを紹介することにしました。ネコハグモ(Dictyna felis)と云うハグモ科(Dyctynidae)に属すクモです。体長は4mm程度、小さいですが、結構綺麗なクモだと思います。


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小さなハバチを捕まえたネコハグモ

クモの眼がボケているが御寛恕を!

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(2010/10/11)



 ハグモ科は、谷川明男氏の「日本産クモ類目録 ver.2010R2」に拠れば16種記録があります。しかし、文一総合出版の「日本のクモ」には6種しか載っていません。このネコハグモ以外の5種は、何れも体長2~3.5mm程度の相当小さな種ばかりです。小さくて余り眼に付かないので、図鑑には少ししか載せていないのでしょう。

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獲物を放してしまったネコハグモ

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(2010/10/11)



 見付けたのは四丁目の国分寺崖線下で、何も生産していない「生産緑地」の中です。表面が窪んだミカンの葉上に居ました。「日本のクモ」の解説には、「人家、神社、寺院、倉庫、屋外トイレの周囲、壁、窓枠、壁、フェンス、門扉、鉄册、看板、歩道橋などの隅に棚網または不規則網が壊れたようなボロ網を張る.庭木、生け垣(種に広葉樹)の葉上に張られた網では白色の天幕状の覆いを付けたものが多く、天幕網と呼ばれる」とあります。

 しかし、写真でお分かりの通り、木の葉の上に数本の糸が張ってある、と云う程度の網です。まだ作成中だったのかも知れません。

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撮影の為に葉を手で持ったりしたので警戒して

防備体勢に入ったネコハグモ

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(2010/10/11)



 丁度、小型のハバチが網に掛かっていました。ハバチの種類は一寸分かりません。

 獲物としては特に大きいとは思えませんが、かなり手こずっていました。ハチであることを知っていて、刺される可能性を考えていたのでしょうか。しかし、ハバチには毒針はありませんから、刺される心配は要りません。

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今度は翅(前縁脈)を捕まえている

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(2010/10/11)



 何時もクモを撮る時は、出来るだけ眼を撮ることにしています。しかし、この日はかなり強い風が吹いており、左手で葉を持って撮ろうとしてもクモが風に揺れ、鮮鋭度を高くして撮ることが出来ません。結果としては、白く光る1対の眼以外は良く分かりませんでした。

 この白い眼(恐らく後中眼だと思います)の下にある黒い部分に他の眼があるのだと思いますが、良く分かりません。「日本のクモ」に拠れば、ハグモ科は「8眼または6眼」となっています。ヒョッとすると、このネコハグモは6眼なのかも知れません。

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獲物の翅が、クモの眼の下にある上顎(鋏角)の間に挟まれている

上顎の内側に牙があり、その先端から毒液を出す

翅脈には血リンパが流れている筈なので

やがてハバチの体に毒がまわる

(写真クリックで拡大表示)

(2010/10/11)



 どうも最近はまたサボリ気味になって来ました。写真は余っているので、ドンドン更新しようと思うのですが、中々思う通りには行かない様です。


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