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2010年10月28日 (木)

オオスズメバチ(Vespa mandarinia)(雄)


 毎年秋になると、「オオスズメバチ 雄」のキーワードで検索して、拙Weblogを来訪される読者が居られます。4年前に「オオスズメバチ」を掲載しているせいでしょうが、これは働きバチで雄ではありません。

 そこで、最近撮ってまだ掲載していない写真は沢山あるのですが、今日は一昨年の今頃に撮ったオオスズメバチ(Vespa mandarinia)の雄を紹介することにしました。スズメバチ科(Vespidae)スズメバチ亜科(Vespinae)に属します。


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オオスズメバチの雄.触角は女王や働きバチより長く13節

寒さで凍えてヘタっている.勿論、飛ぶことは全く出来ない


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(2008/10/27)



 写真は手乗りになっていますが、見つけた時は、2年前の10月から11月にかけてウスキツバメエダシャクホシヒメホウジャクワタヘリクロノメイガ等を掲載したサザンカの垣根の根元にある溝蓋の上を這っていました。夜の11時頃でした。

 多分、まだ暖かい頃にサザンカの花に吸蜜にやって来たのが、夜になって寒くなり、飛べなくなって下に落ちてしまったのでしょう。こう云う感じの虫は、手を出すと直ぐに乗ってきます。手は温かいし、また、爪の引っ掛かりが良いのかも知れません。

 これは雄バチですから刺すことはあり得ませんが、雌でもこの様に弱ったハチは簡単に手乗りになり、決して刺すことはありません。

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サザンカの花粉で真っ黄色.腹部の黄帯もこれに劣らず黄色い

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(2008/10/27)



 オオスズメバチの雄は、働きバチや女王蜂とはかなり違った感じの蜂です。何処が違うかと言うと、一般に働きバチよりもかなり大きく、全体的に黄色味が強いのです。今日の写真のオオスズメバチも一目で雄と分かりましたし、私は小学生の頃からクヌギの樹液に集るオオスズメバチを追い払いながらクワガタその他の昆虫を採って来たので、この区別にはかなり自信があります。もし、区別を間違えていたのなら、今までに何回もオオスズメバチに刺されていたことでしょう。

 しかし、北隆館の圖鑑やWebでこのことを確認しようとすると、これが何とも怪しいのです。雄が平均的に働きバチよりも大きいのは確かですが、特に黄色い部分が多い様には見えません。そこで、以前撮った働きバチの写真と今日の写真を比較してみると、どうも働きバチの方は黄紋と云っても橙色に近く、雄の方は橙色よりは黄色に近いのではないかと思います。圖鑑の場合は標本写真ですから、作成後に時間が経てば、黄色と橙色の区別は少し難しくなるでしょう。

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もう1枚、上とは反対側から

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(2008/10/27)



 その他の違いとしては、雄は触角が長く、雌では12節であるのに対し、雄では、最初の写真でお分かりの通り、13節あります(基部から2番目の梗節は非常に短い)。個々の節の長さも雌より長いので、全体としては雌よりもかなり長くなります。

 また、頭楯の形が違います。頭楯とは、大まかに言えば、触角の付け根と口器との間の部分です。以前掲載したオオスズメバチの写真には頭楯がよく写っていませんが、オオスズメバチの女王蜂や働きバチには頭楯の下半分に先の尖った突起が左右に2対あります(コガタスズメバチでは、更に中央に短い突起が1本あります)。しかし、雄では下の写真の様に、先の丸まった突起、と言うか、単なる凸凹程度のものになっています。

 これらが一番確実な違いですが、捕まえるか精緻な写真を撮って良く見なければ、一寸分かり難いでしょう。

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正面から見たオオスズメバチの雄

頭楯の突起は丸く、凸凹程度

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(2008/10/27)



 この写真をこれまで掲載しなかったのは、拡大して見ると、私の手が非常に荒れていてまるでオジイサンの手の様だったからです。多分、水仕事でもした後だったのでしょう。本当は、こんなに荒れてはいません。

 私も結構見栄っ張りの様で・・・。


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