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2010年4月 7日 (水)

ナガケチャタテ(Mepleres suzukii)の幼虫?(その2)


 先日、ニセケチャタテ科(Pseudocaeciliidae)に属すナガケチャタテ(Mepleres suzukiiの幼虫ではないかと思われるチャタテムシの幼虫を掲載しましたが、今日は、恐らくそれと同種で少し齢の若い幼虫を紹介します。

 場所は先日の幼虫と同じく国分寺崖線下の四丁目にある何も生産していない「生産緑地」で、そこに植えられているミカンの木の葉裏に居ました。体長は約1.6mm、先日のが約2.0mmでしたから、2回り程小さいと言えます。


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四丁目のミカンの葉裏に居たナガケチャタテ(?)の幼虫

翅の原基はまだ小さくやや長めの突起状

(写真クリックでピクセル等倍)

(2010/02/24)



 実は、これを撮影したのは先日紹介した幼虫より約1ヶ月前になります。今年はチャタテムシの幼虫を彼方此方で撮ったので、今日紹介する幼虫のことをすっかり忘れていたのです。

 先日の「ナガケチャタテの幼虫?」と較べると腹部がかなり白いですが、全体の色合い、体や触覚にある毛の生え方、顔付き等はソックリです。この辺りには、この様な長い毛を持つチャタテムシが他に居ないことも考慮に入れると、同種の若齢幼虫として間違いないでしょう。

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腹部や頭部、触覚に長い毛が生えている

(写真クリックでピクセル等倍)

(2010/02/24)



 明確に異なるのは、翅の原基です。先日の個体では原基の先端は腹部の半ばにまで達しており、如何にももう少しで翅になると云う感じでしたが、今日の幼虫では横に張り出してから後に折れて細まる突起に過ぎません。

 この様な突起を持つ幼虫が、何回脱皮すれば先日の様な長い原基を持つ幼虫になるのか、全く情報がありません。しかし、何となく、1回の脱皮でそうなる様な気もします。

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正面や側面から撮った写真は全て没になった

この写真はその代わりのつもり

(写真クリックでピクセル等倍)

(2010/02/24)



 今まで、チャタテムシの幼虫は小さ過ぎるのと種類が分かる可能性が少ないので余り撮りませんでした。しかし、色々な幼虫の写真を沢山撮り、それらを並べてみれば、その齢や種類まで分かる可能性があります(1種のKJ法です;KJは川喜田二郎の略)。

 また、この手の葉裏で生活するチャタテムシの幼虫は、脱皮を重ねても同じ場所にず~と留まっていることが多い様です。立った姿勢で焦点深度0.5mm以下の撮影をするのは非常にキツイ(命中率5%以下)のですが、努力をすれば、チャタテムシの幼虫に関する貴重な情報が得られるかも知れません。


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