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2010年2月 8日 (月)

チリグモ

 樹皮下には越冬中の昆虫の他、様々なクモ類が潜んでいます。これらのクモは、本来は別の所にいて越冬のため樹皮下に移動しているのか、或いは、そこが本来の住処なのか、私はクモ類の生態をよく知らないので判断が出来ません。
 今日紹介するチリグモ(Oecobius navus:チリグモ科=Oecobiidae)も、文一総合出版の「日本のクモ」を見ると「屋内の天井、壁や窓枠、障子の桟などの隅、屋外の壁の隅、石灯ろうの継ぎ目などに住居を作り・・・」とあり、樹皮下に見られるとは書いてありませんが、プラタナスの樹皮下に沢山居ました。

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プラタナスの樹皮下に居たチリグモ.上が雄で他の2頭は雌
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(2010/01/21)

 七丁目の成城学園高校の前に街路樹として植えられているプラタナスで、先日紹介した「ハイイロチビフサヤスデ」も居た場所です。チリグモを探して樹皮を剥がしている内に、フサヤスデを見付けてしまったのです。
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チリグモの雌.体長2.2mm.頭胸部や腹部に黒い部分が多い
見易くする為にコントラストを強調してある(以下同じ)
(写真クリックで拡大表示)
(2010/01/21)

 今回は沢山の個体を撮ったので、雄と雌の双方が含まれています。頭胸部の周囲が目立って黒く、眼との間に黒い点々による輪があり、腹部にも黒斑があるのが雌です。雄はこれらの黒い部分を殆ど欠いています。
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チリグモの雄.眼の周りを覗いて頭胸部に黒い部分が殆どない
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(2010/01/21)

 チリグモはかなり小さなクモで、体長は2mmより少し大きい程度(図鑑等では2~3mm)。しかし、脚の拡がりを入れると、5mm位はあります。
 クモの多くは、雌の方が雄よりも大きいのですが、このチリグモは図鑑に拠れば雌雄の大きさの差がありません。最初の写真で、最上部に居るのが雄、他は雌です。この写真では雄の方が少し大きい位です。
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樹皮の浮いたすき間に逃げようとしたが狭くて入れない
この様な場所に居ると、肉眼では見分け難い
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(2010/01/21)

 小さい上に、体色が樹皮と似ているので、容易に見失ってしまいます。写真ではかなりコントラストを上げて見易くしていますが、実際はこんなには目立ちません。
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斜め上から見たチリグモの雌
(写真クリックで拡大表示)
(2010/01/21)

 チリグモ科(Oecobiidae)は、「日本のクモ」にはチリグモ1種しか載っていません。しかし、谷川明男氏の「日本産クモ類目録Ver2009R1」(download出来ます)を見ると、研究者によっては別科ともされるヒラタグモや「正体不明」の注意書きのあるキタチリグモを含めて、全部で5種あります。また、英語版のWikipediaでは、世界で約100種となっています。特に小さいグループと云う訳ではない様です。
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真横から見たチリグモの雌.これまでとは別個体
(写真クリックで拡大表示)
(2010/01/21)

 その中で、チリグモ(Oecobius navus)は世界共通種なのだそうです。荷物の中や、梱包の隅等にくっ付いて、世界中に散らばったのでしょう。
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ほぼ正面からみたチリグモの雄.3番目と同じ個体
眼は4対8個あるが、配置がどうなっているのか
余りにくっ付いていて今一つ良く分からない
(写真クリックで拡大表示)
(2010/01/21)

 今日は文章を簡単にして、2日連続で更新することにしました。しかし、明日また更新できるかは自信がありません。写真の調整が結構大変なのです。

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