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2010年2月21日 (日)

コカニグモ(Coriarachne fulvipes

 今日は、また樹皮下にいたクモを紹介します。カニグモ科(Thomisidae)のコカニグモ(Coriarachne fulvipes)です。「七丁目緑地」のケヤキの樹皮下にかなりの数居ました。先日掲載したクダアザミウマ科の1種が居たのと同じ樹で、撮影したのも同じ日です。

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ケヤキの樹皮下にいたコカニグモ.ズワイガニのお尻に袋を付けた様
体長2.3mmなのでまだ幼体らしい
(写真クリックで拡大表示)
(2010/01/19)

 沢山居たので3個体撮影していますが、体長は何れも2.3mm前後です。文一総合出版の「日本のクモ」に拠ると、コカニグモの体長は、雌で4~5mm、雄は3~4mmとありますので、まだ幼体の様です。色も全体的に成体よりかなり薄くなっています。
 しかし、個体により色の濃さがかなり違います。雌雄の違いなのかも知れません。
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別個体、最初の個体に比してかなり色が黒い
(写真クリックで拡大表示)
(2010/01/19)

 以前紹介した、やはりケヤキの樹皮下に居たキハダカニグモはハナサキガニ(花咲蟹)に似ていましたが、このコカニグモはズワイガニのお尻に袋を付けた様な感じです。
 実際に見ていて、このクモほどカニを感じされるクモは少ないのではないでしょうか。走り方(歩き方)も、海岸で忙しく走り回る小型の蟹を思わせる様な、チョコマカした走り方です。
 樹皮下に容易に入り込める様に体は非常に扁平で、その点でも蟹に良く似ています。キハダカニグモは色に関しては蟹的ではありませんでしたが、このコカニグモは色でもかなりズワイガニに似ています。
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これも別個体で少し小型.色が薄い
(写真クリックで拡大表示)
(2010/01/19)

 コカニグモ?(Coriarachne)属は小さな属で、谷川明男氏の「日本産クモ類目録」ではこのコカニグモ1種のみ、また、「Encyclopedia of Life」を見ると全世界で5種しか居ない様です。
 コカニグモの分布は、「ZipcodeZoo.com」に拠れば日本と朝鮮半島となっています。しかし、日本の図鑑を見ると北海道は含まれていません。なお、保育社の図鑑には、キアシコカニグモ、キアシカニグモ、コキハダカニグモの別名があると書いてあります。しかし、脚は黄色くはないですね。
 形態的な特徴としては、蟹的であることの他に、腹部に年輪の様な皺があることが挙げられます。これはかなりハッキリとしており、且つ、他の種には無い特徴なので、コカニグモを見分ける有力な手掛かりになります。
 習性に関しては、文一総合出版の図鑑にある解説を読むと、「神社、寺院、樹林地のスギ、マツなどの樹皮下に潜む.夜間になると樹皮下から出て、樹皮面や枝葉間、草間を歩き回って獲物を探す」となっています。
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上と同一個体.前側眼が一番大きい
(写真クリックで拡大表示)
(2010/01/19)

 クモには普通4対8個の単眼があります。前中眼、前側眼、後中眼、後側眼の4対です。このコカニグモでは、前中眼と後中眼は小さく中央に纏まっており、前側眼が大きく前を向いています。後側眼もやや大きく、左右にかなり離れて位置し、側方を向いている様に見えます。
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最初の写真と同一個体.ズワイガニに似ている
(写真クリックで拡大表示)
(2010/01/19)

 実は、このケヤキの樹に一番沢山居たのはヒメコバネナガカメムシです。相当の数が集団で越冬していました。この小型のカメムシは既に紹介済みなので全く撮影しなかったのですが、今、昔の記事を見てみると写真がたった2枚しかありません。まだ、同じ所にいると思いますので(剥がしていない樹皮がまだ沢山残っています)、もう一度行って集団越冬しているところを撮って紹介し直そうかと思っています。

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