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2009年2月 2日 (月)

ケチャタテ科の1種(その2)

 前回の冬は「三丁目緑地」で撮ったヨコバイ類(例えばヒメヨコバイ3種)が多かったのですが、今度の冬は四丁目の国分寺崖線下で撮影したチャタテムシが多くなりそうです。
 ・・・と言うことで、今日は「ケチャタテ科の1種(その2)」を紹介します。チャタテムシ目の検索表は、本当は顕微鏡的な細部が分からないと正しく引けないのですが、翅脈から判断してこれも先日のチャタテムシと同じくケチャタテ科(Caeciliusidae)に属すと思われます。これで四丁目で撮ったチャタテムシは3種になりました。

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ケチャタテ科の1種.体長は2mm強、翅端まで4mm弱
前翅長は3mm.ミカンの葉裏に居た
(クリックで拡大表示、以下同じ)
(2009/01/19)

 体長は2mm強、翅端まで4mm弱、前翅長は丁度3mmです。
 前回の冬に撮影した「チャタテムシの1種」によく似ています。何方も翅に紋様らしい紋様が無く、複眼は黄色をしています。また、翅脈の走り方も基本的に同一です。先日の「ケチャタテ科の1種」では、Cu1a脈(下の写真を参照)の湾曲が大きく後小室は半月形をしていましたが、この2種は何方もCu1a脈が余り内側に曲がらず、後小室の幅が細くなっています。
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横から見た図.この個体だけは同所に居た別個体
撮影したのは他の写真より50日も前
(2008/11/30)

 しかし、今回の「ケチャタテの1種(その2)」が全身淡褐色なのに対し、「チャタテムシの1種」の方は、触角の大部分、翅の基部と前縁脈、前胸背の瘤の部分等がかなり濃い褐色になっています。また、頭部と胸部の幅が明らかに異なります。前者では複眼の間隔が複眼径の1.5倍位あるのに対し、後者では複眼径よりも狭くなっています。また、胸部の縦横の比率を計ると(写真からでは少し難しいのですが・・・)、前者では幅は長さの1.4~1.5倍、後者では約1.2倍となります。
 チャタテムシでは一般に雄は雌よりも複眼が大きい様なので、雌雄の差である可能性もありますが、ここでは一応別種としておきます。
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ほぼ横から見た図.この写真では後小室が見難い
(2009/01/19)

 居たのは「四丁目緑地」近くの休耕地の様な所に植えてあるミカンの葉裏です。先日紹介したキタモンヒゲブトキモグリバエが居たのと同じ木で、この木は葉が密生しており、日当たりが良く、また、風が余り当たらないせいか、色々な虫が葉裏で越冬している様です。今後紹介予定のチャタテムシも皆このミカンの木の葉裏に潜んでいました。
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正面から見た図.腹眼の間隔が広い
相変わらず漫画的な顔!!
(2009/01/19)

 九州大学の日本産昆虫目録を参照すると、ケチャタテ科には6属17種が登録されており、その内の4属13種が本州に棲息しているとのことです。たった13種しか居ないのですから、種名が分かっても良さそうなものですが、今のところ文献が手元に無く、種類を判別出来ません。少し真面目になって文献を探してみる必要がありそうです。
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斜め上から見てもやはり漫画的な顔
(2009/01/19)

 最近購入した「Borror and Delongs's Introduction to the Study of Insects」に拠ると、ケチャタテ科の(大部分の)虫は広葉樹や針葉樹の葉を住処としており、多くは長翅型ですが、一部の腐植土に棲息する種には長翅型と短翅型の雌が居るそうです。
 チャタテムシ類は基本的にカビ食です。この冬になって紹介したチャタテムシが居た場所は、何れも「神明の森・みつ池特別保護区」の端から200mも離れていません。神明の森は、清水の湧き出している所が数箇所もある相当に湿っぽい森です。四丁目の国分寺崖線下にチャタテムシが多いのは、或いは、この神明の森に生えているカビで育ったチャタテムシが、越冬の為に、もっと日当たりの良い場所に逃げて来たからなのかも知れません。
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虫が葉裏を移動したので、もう一度葉をひっくり返したとき
指で潰しそうになってしまった.この後チャンと翅を畳んで
歩いて行ったので、多分命には別状無かったと思う
(2009/01/19)

 どうも最近はすっかりチャタテムシが気に入ってしまった様です。まだ僅か4種しか紹介していませんが、「昆虫(チャタテムシ)」と言うカテゴリーを作りました。
 1つは「昆虫(その他)」が増え過ぎたのと、「チャタテムシ」の検索で来訪される方が多いせいでもあります。今後、どれだけ増えるか、楽しみにしています。

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