« ヒゲブトキモグリバエ? | トップページ | トゲキジラミ »

2009年1月23日 (金)

シロノセンダングサ


 今日は久しぶりに植物を紹介します。昨年の秋に「四丁目緑地」近くで撮影したキク科の雑草、シロノセンダングサ(Bidens pilosa var. minor)です。Bidens pilosaはコセンダングサのことなので、シロノセンダングサはコセンダングサの変種として位置付けられている訳です。

 両者の違いは、前者が黄色い筒状花(集合花の中心部にある筒状の花)の他に白い舌状花(集合花の花弁状に見える花)>を持つのに対し、後者は筒状花のみで舌状花を欠くことです。葉の形や種子には殆ど違いが認められない様です。何れも相当昔(シロノセンダングサは弘化年間に渡来とされています)からある帰化植物ですが、近年になって都会の雑草として急激に分布を拡げているとのことです。


_081114_0_090a

シロノセンダングサ(Bidens pilosa var. minor

白い舌状花を持つ.夕方で木漏れ日の為、見難い写真になっている

普通はもっと大きな株になるが、100mmレンズでは撮れないので

小さな株を選んである.(クリックで拡大表示、以下同じ)

(2008/11/14)




_081114_1_002

上の写真の部分拡大.舌状花は余り発達していない

真ん中の花の上にいる虫はヒメナガカメムシであろう

(2008/11/14)




_081114_0_100

花の拡大写真.舌状花の発達がわるい

(2008/11/14)



 シロノセンダングサは、シロバナセンダングサ、或いは、コシロノセンダングサと呼ばれることもあります。白い舌状花を持つのでコセンダングサの変種と言うことになっていますが、舌状花の長さは様々で、酷いのになると極く小さなものが1つの頭花に2個程度しかない場合もあります。この辺りでは、明らかに舌状花を欠くのでコセンダングサとすべき株もあり、両者は混淆して生えています。

 また、此処で示した写真の多くは11月14日に撮ったものですが、その時は舌状花を持っていた株も、12月6日に行ったときには筒状花のみを付けていました。素人がこういうことを言ってはいけないのですが、本当に変種という程の違いがあるのか、かなり疑問を感じます。

_081114_1_031

白い舌状花を欠いて黄色い筒状花しかない様に見えるが

原画を拡大すると極く小さな白い舌状花があるのが分かる

(2008/11/14)




_081114_1_033

まだ充分に伸張成長していないシロノセンダングサ

既に頭花を付けているが、筒状花のみの様に見えるので

コセンダングサと言うべきかも知れない

(2008/11/14)



 1年草で、花は秋に咲きます。しかし、中には上の写真の様に、まだこれから成長すると言う感じの、高さ20cm位の株もありました。既に頭花が生じていますから、後は伸張成長で高さを稼ぐだけでしょう。

 この蕾には舌状花が無い様に見えます。原画を拡大しても同じなので、これはコセンダングサと言うべきなのかも知れません。

_081114_1_000

果実(種子)を付けたシロノセンダングサ

(2008/11/14)



 果実(種子)の写真はシロノコセンダングサとコセンダングサが混淆しているところで撮りました。此処では「シロノセンダングサの種子」と書いていますが、コセンダングサの種子も入っているかも知れません。しかし、何れの株でも種子先端の棘は2つのものが殆どでした。

_081114_1_017

果実の全体.先端に2本(稀に3本)の棘がある

(2008/11/14)



 センダングサ類の種子は、所謂「ひっつき虫」になります。私がこの「ひっつき虫」と言う言葉を知ったのはつい最近です。小学生の頃はオナモミ(オオオナモミ?)の果実を投げて、友達のセーターにくっ付けて遊んだりしていましたが、この言葉を使ったことはありません。「バナナ虫」(ツマグロオオヨコバイのこと)と同じく最近出来た言葉なのか、或いは、何処かの方言だったのではないでしょうか。


_081114_1_028

1個の種子を拡大.縦筋と先端の棘

棘に生えた逆向きの剛毛が見える

(2008/11/14)



 種子を拡大してみました。種子には数本の縦筋が認められ、種子の中央部より先の部分には斜め前を向いた小さな棘があります。種子の先端には2本の大きな棘があり、その棘には逆向きの剛毛(小棘と言う感じですが、保育社の帰化植物図鑑には「剛毛」と書いてあります)が生えているのが見えます。これが衣服に引っ掛かって「ひっつき虫」になる訳です。

_081114_1_018

種子の先端を拡大(2008/11/14)



 種子の先端部を更に拡大したのが上の写真です。何か、魚を捕る銛を思わせる形をしています。これが衣服に刺されば容易に取れない様にも思えますが、実際、私が履いていた毛織物のズボンに付いた種子は、一寸払うだけで簡単に取れてしまいました。


_081206_100

花が終わり種子が成長し始めた

(2008/12/06)



 上の写真は、花が終わって種子が生長し始めたところです。先端の棘や逆向きの剛毛が見えますが、これは花の咲く前から既に存在している構造です。

_081206_108

種子が成長し、果実が開き始めた

(2008/12/06)



 最後の写真は種子が成長し、1個の果実として開き始めたところです。更に開くと6~7番目の写真に示した様な全体として球形に近い形になります。


|

« ヒゲブトキモグリバエ? | トップページ | トゲキジラミ »

植物-1」カテゴリの記事

植物(草本)」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: シロノセンダングサ:

« ヒゲブトキモグリバエ? | トップページ | トゲキジラミ »