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2009年1月26日 (月)

キハダカニグモ

 此の冬は樹皮の裏に潜んで越冬している虫を紹介するつもりでした。ところが、先日「四丁目緑地」に植えられているケヤキその他の大きな樹の樹皮を剥がしてみましたが、生き物は一匹も見つかりませんでした。11月下旬から12月上旬にかけては、かなり色々な種類が居て、既に「トビムシの1種」やヒメコバネナガカメムシ等を掲載していますが、真冬になったら居なくなってしまった様です。
 そこで、今日はそのまだ虫の居る頃に撮った、キハダカニグモ(Bassaniana decorata)を紹介することにします。カニグモ科に属す体長4~7mm(写真の個体は5.5mm)のハナサキガニの様な格好をしたクモです。

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ケヤキの樹皮下にいたキハダカニグモ(左).中央は他種のクモの巣
右に見える小さな虫はヒメコバネナガカメムシ
(クリックで拡大表示、以下同じ)
(2008/11/30)

 上の写真は「四丁目緑地」に植えられているケヤキの樹皮を剥がしたところです。写真中央左にキハダカニグモが居ます。真中の白いのは他の種類のクモの巣で、キハダカニグモはこう言う樹皮下に巣を作るクモを捕食することもある様です。カニグモ科やエビグモ科のクモは徘徊性で、住居は作りません。しかし、同じ徘徊性のクモでも、フクログモやハエトリグモはそれなりの住居を作ります。
 写真の右側に何か小さな虫が写っています。これは、ヒメコバネナガカメムシで、以前紹介したのは、実は、この個体なのです。
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第1歩脚と第2歩脚が大きく長い
名前の通り蟹に一寸似ている
(2008/11/30)

 Wikipediaに拠ると、カニグモ類の特徴は脚の配置にあり、4対の歩脚の内、前3対が前を向き、最後の1対のみが後ろを向きます。前2対は良く発達して左右に大きく張り出し、抱え込むように前方に曲げます。
 以前紹介したワカバグモもカニグモ科ですから、この点では全く同じです。しかし、ワカバグモがカニグモ科の中で最もスマートなクモであるのに対し、このキハダカニグモは厳つい方の筆頭と言えるでしょう。
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キハダカニグモの背面は樹皮と区別が付き難い
(2008/11/30)

 キハダと付いていますが、このキハダカニグモの「キハダ」がミカン科の大木であるキハダ(黄檗)なのか、或いは、ただの木肌なのか良く分かりません。同じく「キハダ」の付くキハダエビグモの場合も同じです。
 大木の樹皮上に居た場合、このクモの背面の色調は完成度の高い保護色になります。体長5mm前後と小さいこともあり、気を付けないと見逃します。この点で、「黄檗」よりは「木肌」の方が有力です。「キハダカニグモ 黄檗」でGoogle検索しても有意なヒットは一つもありませんでした。
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正面から見たキハダカニグモ.一番大きな眼は前側眼
(2008/11/30)

 クモ類の目は単眼で4対8個あるのが普通です。カニグモ科の場合は、前中眼と前側眼で一列、その後に後中眼と後側眼がまた1列になっていますが(ワカバグモを参照のこと)、キハダカニグモの後列の眼は写真からは良く分かりません。一番大きいなのが前側眼で、その間にある少し小さいのが前中眼です。因みに、ハエトリグモ科(例えばマミジロハエトリ)では反対で、前中眼が断然大きく、前側眼は中程度の大きさです。
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こんな厳ついクモでも斜め前から見ると結構可愛い
(2008/11/30)

 多くの昆虫は斜め前方から撮ると一番可愛く写ります。このキハダクモの場合も、上の写真の様に、斜め前方から撮ったのが一番カッコ良く、また、可愛い様です。

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