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2008年12月23日 (火)

トホシクビボソハムシ


 この秋に撮ったハエの写真の整理と調整をしていたら、4日も更新を空けてしまいました。ハエ類の写真を撮ったのは良いのですが、何れも一見しただけでは種名どころか科すら分かりません。ハエの分類は難しく、科を調べるだけでもヒジョウーに時間がかかるのです。

 そこで今日は、12月に入ってから撮ったハムシの写真を出すことにしました。トホシクビボソハムシ(Lema decempunctata)、以前紹介したキバラルリクビボソハムシと同じく、ハムシ科クビボソハムシ亜科に属します。


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トホシクビボソハムシ.背側からはヨホシ(四星)に見える

(クリックで拡大表示、以下同じ)

(2008/12/04)



 「三丁目緑地」の一番下にある公園に居ました。数本のサワラと以前紹介したエゴノキを切り倒して作った人工的な公園です。端の方に残っていたシャクチリソバの葉裏に留まっていましたが、直ぐ横に食草のクコがありましたから、そこが本来の居場所なのでしょう。

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横から見ると片側に5、左右で10の黒斑があるのが分かる

(2008/12/04)



 背側から見ると4つの黒斑が目立ち、これでは「ヨホシ=四星」ではないか、と言う感じがします。しかし、横から撮った写真を見ると、鞘翅の下寄りに小さい黒斑が3つ、上の方にやや大きいのが2つ、左右で丁度10個、「トホシ=十星」で間違いない様です。

 ところが、このトホシクビボソハムシ、斑紋の変化が著しく、黒斑が全く消失した個体も居るとのことです。この黒斑が無いと、図鑑で探すのに一寸時間がかかるかも知れません。因みに、保育社の甲虫図鑑に載っている個体には黒斑が4つしかありません。

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このハムシも正面から見ると険悪な顔をしている

(2008/12/04)



 12月にハムシを見た記憶は余りありません。晩秋の生き残りかと思いましたが、調べてみると、ハムシ類は成虫越冬が多い(一般的?)様で、このトホシクビボソハムシも成虫越冬です。この辺り(東京都世田谷区西部)は基本的にハムシの少ない所(日本産ハムシは500種以上、成城で見たハムシは約10種で全体の僅か2%!!)ですから、見る機会がその分少ないだけなのかも知れません。

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触角が少し邪魔になってしまった

(2008/12/04)



 このハムシの居た場所の直ぐ横には、クコの小さな木があり、その葉にはトホシクビボソハムシの幼虫と思しき虫が居ました。クビボソハムシ類の幼虫と言うのは、一寸風変わりな形をしています。近日中に紹介の予定です。


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