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2008年11月21日 (金)

コガタスズメバチ


 これまで、六丁目のある御宅に植えられているサザンカの花に来ていた虫を何種か紹介しましたが、それらは全て蛾類でした。しかし、ハチ類もかなり来ていました。今日はその中から、コガタスズメバチ(Vespa analis insularis)を紹介します。

 以前、このWeblogを始めた頃に、オオスズメバチをコガタスズメバチと間違えて掲載してしまったことがあります(この記事は既に訂正してあります)。しかし、今回のは間違いなくコガタスズメバチです。


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コガタスズメバチ(越冬前の新女王).右側にある

開きかけのサザンカのに潜り込む直前

頭部胸部は既に花粉だらけ

(クリックで拡大表示、以下同じ)

(2008/10/23)



 コガタスズメバチは、名前の通り、オオスズメバチより一般に小型ですが、小型のオオスズメバチと大型のコガタスズメバチは非常によく似ています。尾端は何方も黄色で、腹部の配色はよく似ており、しかも個体変異が大きいので、腹部の模様では全く区別ができません。

 よく知られているのは、頭楯の形の違いです。顔を正面から見て、頭楯と呼ばれる顔の中心にある橙色の構造の下側が2つに分かれているのがオオスズメバチ、3つに分かれているのがコガタスズメバチです。

 この時は正面からの写真を遂に撮ることが出来ませんでしたので、これではオオスズメかコガタスズメか分かりません。

 しかし、違いはもう一つあります。オオスズメバチの胸部背中には橙色の斑紋(小楯板が橙色)があるのに対し、コガタスズメバチでは胸部はほぼ真っ黒です。写真のスズメバチの背中には紋がありませんから、これはコガタスズメと言うことになります。

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コガタスズメバチ.小楯板は無紋

(2008/10/23)



 写真を撮ったのは10月下旬で、晩秋にはよく雄蜂が花に吸蜜に来ます。現にオオスズメバチの雄が来ていました。しかし、この個体は雌です。時期を考えると、越冬前の新女王でしょう。雄は触角が雌よりも長く、雌が12節なのに対し、13節あります。一番最後の写真の触角部分を拡大して勘定してみると12節しかないのが分かります。

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サザンカの花に頭を突っ込む

(2008/10/23)



 日本全土には7種のスズメバチ(Vespa属)が棲息しています。その内、この辺り(東京都世田谷区西部)に居るのは、オオスズメバチ、コガタスズメバチ、モンスズメバチの3種だけの様です。ヒメスズメバチは尾端が黒いので見分けやすい種類ですが、子供の頃を含めて一度も見たことがありません。専らアシナガバチの巣を襲って生活する種類ですから、この辺り程度のアシナガバチの数では生存できないのでしょう。

 キイロスズメバチも見たことがありません。この種類は、元々「田舎」に住むハチだと思っていましたが、最近は都市部や住宅地にも進出している様です。その内、見る機会があるかも知れません。ハチ好きとしては楽しみな話です。

 チャイロスズメバチは分布が局限されており、この辺りに出現したら新聞ネタになります。また、ツマグロスズメバチの分布は宮古島以西ですから、この辺りで会いたいと思っても、それは無理と言うものです。

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吸蜜中、花粉も食べているのかも知れない

お尻の先は黄色(2008/10/23)



 コガタスズメバチは成城の住宅地内では一番普通のスズメバチです。オオスズメバチが土中や樹洞などに営巣するのに対し、コガタスズメバチは灌木の間などの樹上に巣を作りますから、営巣できる場所は住宅地の中に幾らでもあります。

 我が家の様な極々狭い庭でも何回か営巣したことがあります。巣の大きさは最大直径20cm位でハチの数も少ないですし、温和しい性格なので、刺される可能性は先ずありません。私がこちらに移る前(両親が住んでいた頃)には、年末に植木屋さんが来て漸く巣のあることに気が付いた、と言うこともありました。

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サザンカの花から出て来て飛び立つ瞬間

触角を数えると12節ある
(2008/10/23)



 今日6時過ぎの気温は2℃、真冬並みです。雲一つ無い快晴で陽射しは強いのですが、日中でも風の冷たい一日でした。写真を撮りに行く予定を取り止めにして、Weblogの更新をすることにしました。


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