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2008年11月 6日 (木)

ホシホウジャクの幼虫(5齢=終齢)

 ホシホウジャクの幼虫は一昨年に紹介しましたが、写真はたったの1枚で、しかも、体の一部が隠れた写真でした。そこで今日は、ホシホウジャク(Macroglossum pyrrhosticta)の終齢(5齢)幼虫の詳細を沢山の写真で紹介し直すことにします。
 一昨年撮影したのと同じく、6丁目のある空地の柵に絡んでいるヘクソカズラに居た個体です。もう2ヶ月も前のことですが、つい最近まで同じ場所に別の個体が居ましたから、そう時季遅れと言う訳でもありません。
 なお、ホシホウジャクはスズメガ科ホウジャク亜科に属します。成虫の方も、近くのサザンカの垣根で撮った写真を近日中に再掲載する予定です。

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ホシホウジャクの終齢幼虫.緑色型.良く太っており蛹化が近い
隠れていたのをこの場所に移動して貰ったので、些か緊張気味
(クリックで拡大表示、以下同じ)
(2008/09/02)

 幼虫の探し方は、先日「コエビガラスズメの幼虫」の所で書いたのと同じです。ヘクソカズラの絡んだ柵の下に新しい糞が落ちていれば、まずホシホウジャクの幼虫が居ます。
 先日紹介したホシヒメホウジャクもヘクソカズラを食草とし、この辺りにも少しは居るヒメクロホウジャクもヘクソカズラを食べることがあるそうですが、残念ながら、それらの幼虫は見たことがありません。ヒメクロホウジャクは兎も角、ホシヒメホウジャクの成虫はかなりの数居るので、幼虫を見付ける機会もあって良い筈ですが、未だに見ていないのは些か不可解です。
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少し時間が経って緊張が解れつつあるところ
(2008/09/02)

 写真の個体は、始めはヘクソカズラの蔓の中に頭を突っ込んで隠れていました。しかし、それでは写真が撮れないので、もう少し撮り易い所に移動して貰いました。最初の写真で、些か体を突っ張っているのは、そのせいです。
 ホシホウジャクの幼虫には、緑色型と褐色型があります。写真の幼虫は、見てお分かりの通り、緑色型です。ホシホウジャクの幼虫は、今までかなりの数見ていますが、全て緑色型で、褐色型はまだ見たことがありません。
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背側から見た図.頭の幅が小さい(2008/09/02)

 ホシホウジャクの幼虫は頭が非常に小さく、写真の様な老熟に近い終齢幼虫の場合、頭の幅は体の幅の1/4位しかありません。ホシヒメホウジャクの幼虫は、もう少し頭が大きい様です。
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真っ正面からみたホシホウジャクの終齢幼虫
頭が小さい(2008/09/02)

 背側から撮った頭部の写真(下)を見ると、頭頂に4本の縦筋があるのが分かります。ホシホウジャクの幼虫は頭が少し上向きになっており、本来ならばこの面は正面からでないと見え難い部分です。普通の鱗翅目の幼虫では、もう少し頭が下向きになっています。
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背側から見た頭部.4本の縦筋がある.両側にある粒々は単眼
(2008/09/02)

 下の写真は、少し緊張が解けて、頭を下に向けたところです。頭部の構造については、「セスジスズメの幼虫」或いは「ナミアゲハの幼虫」を参照して下さい。
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少し上側から見た頭部.頭部の構造は複雑
(2008/09/02)

 ホシホウジャク幼虫の尾角(下)は真っ直ぐで余り長くなく、やや太めで先細り、全体に棘(顆粒)があります。配色は一寸ややこしくなっています。基部寄り半分の背側は紫色を帯びており、先端寄り半分は全体黄色です。しかし、棘は、特に基部寄りで、黒っぽい色を帯びています。褐色型でも、やはり尾角の先端部は黄色で、基部寄りは紫を帯びるそうです。
 因みに、ホシヒメホウジャク幼虫の尾角は非常に長く、特に若齢幼虫では、体長の1/2位の長さがあります。
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ホシホウジャクの尾角.複雑な配色.写真上側に見える
橙色の構造は気門(2008/09/02)

 尾角の写真の上部に、少しボケていますが、楕円形をした橙色で両端が白い構造が写っています。これは第8複節の気門です。褐色型でも、この気門の色は変わりません。気門の色は幼虫の種類を見分けるのに重要な指標になります。
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真横から見た頭部と胸部.胸脚の色も尾角に劣らず複雑な配色
頭部に6個の単眼が見える(2008/09/02)

 幼虫の頭部、胸部を横から見てみました。胸脚も尾角に劣らず、ややこしい配色になっています。腿節の側面は黒く、先の方は上面(側面)が赤で反対側は黄色です。なお、複脚の拡大写真はありませんが、最初に示した全身の写真を良く見ると、基部の周囲は黒色で、先端部は赤く、その中間は黄色を帯びているのが分かります。
 この写真では、頭頂の下側(写真では前方)に6個の単眼があるのが良く見えます(写真をクリックして拡大してみて下さい)。単眼6個が全て良く見える写真は、何故か、中々撮れません。
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緊張が解れて歩き始めたホシホウジャクの終齢幼虫
(2008/09/02)

 最後の写真は、緊張が解けて、ヘクソカズラの茎を歩き始めたところです。
 この芋虫君には、しっかりモデルになって貰いました。数日後には、新しい糞が落ちていなかったところをみると、どうやら蛹化した様です(捕食者にやられた可能性もありますが・・・)。
 保育社の図鑑に拠れば、終齢幼虫は11月まで居ることもあるそうです。この芋虫君も、或いは、蛹化後に羽化して、今頃、その子孫がヘクソカズラの茂みの中に潜んでいるかも知れません。

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