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2008年10月16日 (木)

ギンモクセイ


 このWeblogを始めた頃、丁度2年前にキンモクセイ(金木犀:Osmanthus fragrans var. aurantiacus)を掲載しましたが、今日は、その原種とでも言うべきギンモクセイ(銀木犀:Osmanthus fragrans)を紹介します。


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四丁目のある御宅の垣根に植えてあるギンモクセイの花

(クリックで拡大表示、以下同じ)

(2008/10/07)



 ・・・と書いたのですが、実は本当にギンモクセイなのか、確信がありません。と言うのは、このモクセイ、実を着けているのを今年の春に見ているのです。キンモクセイもギンモクセイも中国から渡来した植物ですが、図鑑等に拠ると、どちらも日本には雄株しか入っていないことになっています。だから、実がなることは有り得ない筈です。

 ギンモクセイの変種としては、その他にウスギモクセイ(薄黄木犀:Osmanthus fragrans var. thunbergii)という黄白色の花を着ける変種があり、これは雌株も入っていて実がなることで知られています。

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上の写真の上の部分を拡大.まだ花は開いていない

(2008/10/07)



 それではウスギモクセイかと言うと、花はどう見ても白色で黄白色ではありません。写真では少し黄色っぽく見えることもありますが、肉眼的には白です。

 色々調べてみると、ギンモクセイでも一部には雌株も入っており、また、ウスギモクセイは、キンモクセイと間違えられることがよくあるほど、花色は黄色味が強い様です。

 そこで、これはギンモクセイとしておきました。

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開きかけのギンモクセイの花.この写真だけ三丁目で撮影

少し黄色く見えるが、少し離れて見れば白い

(2008/10/07)



 この町(東京都世田谷区成城)には、キンモクセイは沢山ありますが、ギンモクセイは稀です。私の知る範囲では、四丁目の線路近くに2本、三丁目の崖下に1本の合計3本あり、何れも実を結びます。

 今日の8枚の写真の内、3番目の1枚だけが三丁目、他はみな四丁目にある一軒の御宅に植えてあるもので、四丁目のもう一軒のギンモクセイは撮っていません。

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最初の写真の5日後.花は既に開いている

開花後時間が経っているので少し黄ばんでいる

(2008/10/12)



 図鑑によると、ギンモクセイの方が葉が若干大きいとされています。ギンモクセイは葉身の長さ8~15cm、幅3~5cm、キンモクセイでは、それぞれ7~12cmと2~4cmとなっています。しかし、正確に計測して、統計処理をすればどうなるか分かりませんが、見た目での違いは特に感じられません。

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上の写真の上部を拡大.花が汚れて黄ばんでいるのが分かる

(2008/10/12)



 匂いはかなり弱い様です。季節柄キンモクセイの香りが立ちこめており、判別し難いのですが、一番香りが強いと思われる開きかけの花を鼻の前に持って来て漸く匂う程度です。ヒイラギと同じ程度の強さではないでしょうか。しかし、香りはキンモクセイと同質の香で、ヒイラギの様な爽やかな香りではありません。

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上の写真の中央部を拡大.貝柱の様な花柱と開裂した葯が2個ある

花はかなり汚れている(2008/10/12)



 花を拡大して見ると、中央に円柱状の構造があり、その脇に雄蕊が2本見えます。中央の円柱は、雌蕊でしょう。図鑑にも、雌花では1個の雌蕊と2個の雄蕊があると書かれています。しかし、雄蕊と雌蕊があるのなら両性花です。モクセイ科は雌雄異株とされていますが、正確には雄花を着ける株と、両性花を着ける株のある、雄性両性異株なのでしょうか。

 雄蕊があっても不稔の可能性もあります。しかし、数少ない3本のギンモクセイがみな果実を沢山着けていたことを考えると、自家受粉ではないかと思われます。

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開花後間もない花.中央右上の花は殆ど真っ白

(2008/10/12)



 雄性両性異株は稀とされています。しかし、その少ない例であるマルバアオダモやヒトツバタゴはモクセイ科に属します。同じモクセイ科のギンモクセイも、本当は雄性両性異株なのかも知れません。

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上よりもう少し時間が経ったと思われる花.この写真からは

黄色いのは汚れであって花自体の色ではないと思われる

(2008/10/12)



 2年前にキンモクセイを掲載したときは、まだ、デジタルカメラ用のマクロレンズを持っていませんでした。ですから、キンモクセイの花の拡大写真はありません。それでも、原画を拡大してみると、2個の雄蕊の間に何かの構造が見えます。今年はもう間に合いませんが、来年は比較の為にキンモクセイの花の拡大写真を掲載しようかと思っています。


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