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2008年9月15日 (月)

クルマバッタモドキ


 七丁目の家庭菜園にはバッタ類が沢山います。特に第2農園の方に多く、今日紹介するクルマバッタモドキの他にもショウリョウバッタ、オンブバッタ、クビキリギスなどの比較的大型のバッタが沢山居ますし、ヒシバッタやコオロギの類など小型のバッタを含めたら、一体何種類居るのか解らない位です。


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クルマバッタモドキ.体調は30~45mm程度

幅があるのでかなり大きく感じられる

(クリックで拡大表示、以下同じ)

(2008/08/19)



 このクルマバッタモドキは、バッタ科トノサマバッタ亜科に属します。体長は保育社の図鑑では31~45mmとありますが、もっと大小に差がある様な気もします。農園内を歩いていると、急に飛び出して来て3m位先の地面に降りることが多いですが、時には植物の上に留まることもあります。

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後肢腿節に白黒の模様がある(2008/08/19)



 クルマバッタモドキの特徴は、下の写真の様に、胸部の背中に略X字型の白紋があり、また、後肢腿節が白黒の斑になっていることです。これは、かなり離れていても良く見えます。もう少し詳しく見ると、下の写真の様に胸部の正中線は稜になっていますが殆ど盛り上がらず、胸部後縁は丸くなっています。なお、此処に掲載した写真は全て褐色型ですが、稀に緑色型があります。この場合、背中の略X字はかなり不明瞭になります。

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クルマバッタモドキの胸部背面(2008/08/19)



 近縁種に「モドキ」の付かないクルマバッタがいます。「モドキ」よりも少し大型で、胸部背面にX字型の紋は無く、後肢腿節には模様が殆どありません。また、正中線に沿って山形の明確な隆起があり、胸部後縁は尖っています。

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カボチャの葉に留まったクルマバッタモドキ(2008/08/19)



 このバッタは御行儀が大変宜しく、後肢脛節は何時も腿節の内側に畳まれてしまって良く見えません。Internetで探しても、後肢脛節が全部見える写真は見当たりませんでした。どうせ白黒模様だろう、と思っていたのですが、1枚だけ後肢脛節が全部見えている写真(下)がありました。何と、脛節の先端2/3は真っ赤でした。これがこの種の特徴なのか、図鑑には何も書かれていませんので良く分かりませんが、他の部分が地味な色合いなので、際だって鮮やか見えます。

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クルマバッタモドキの後肢脛節は先端2/3が真っ赤

(2008/08/19)



 クルマバッタモドキの眼は、白黒の筋のある何とも奇妙な模様の眼をしています。これを拡大して見たたのが下の写真です。白黒の斑模様になっていますが、個眼は模様とは関係なく規則正しく配列しているのが分かります。

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クルマバッタモドキの眼.眼に焦点を合わせたので

全体的には前ピンになっている(2008/08/20)



 最後に、例によって真っ正面から顔写真を撮ってみました。以前掲載したコバネイナゴの顔とは違い、何とも言い難い渋い表情をしています。泥が一杯付いていて、地面から掘り起こされたばかりの古代石像と言った感じです。

 写真をクリックして拡大表示し、暫く睨めっこしてみるのも一興です。何か斬新なアイディアが浮かんで来るかも知れません。

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クルマバッタモドキの顔.古代遺跡の石像の様(2008/08/20)



 このクルマバッタモドキは、イネ科植物を食草としているそうです。第2農園にはイネ科の雑草がかなり生えていますが、イネ科雑草の中には殆ど居ませんし、また、それらしき食痕を見た記憶もありません。お目当ては、やはり、農園に植えてある何かの作物(トウモロコシ?)の様です。


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