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2008年9月29日 (月)

ショウリョウバッタ


 この辺り(東京都世田谷区西部)でも、草が沢山生えている所に行けば必ずバッタ類が何種類も居ます。何処にでも居て数も最も多いのは、以前一寸だけ紹介したことのあるオンブバッタで、これは我が家の庭にも居ます。これに対し、今日紹介するショウリョウバッタは住宅地には居ませんが、草原に行けばまず必ず見ることの出来るバッタです。これは、オンブバッタが双子葉植物を好むのに対し、ショウリョウバッタは主にイネ科の草を餌にしているからでしょう。

 写真は全て七丁目の第2家庭菜園で撮ったものです。しかし、「四丁目緑地」や「三ツ池緑地」にも沢山居ました。「三丁目緑地」でも少し数は減りますが、やはり見ることが出来ます。


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カボチャの葉に留まるショウリョウバッタ

雄だと思ったが頭部胸部を見ると雌らしい

(クリックで拡大表示、以下同じ)

(2008/08/19)



 オンブバッタには緑色型と褐色型(または灰褐色)がありますが、ショウリョウバッタにも緑色型と灰褐色型があります。見てお分かりの通り、写真の3~4番目(同一個体)が灰褐色型で、それ以外は緑色型です。写真の灰褐色型は、緑色型と違ってかなり複雑な模様をしていますが、圖鑑を見ると、緑色型でもかなり複雑な模様を持つものがあります。

 灰褐色型は、丁度枯れた葉の上に留まっています。しかし、逃げて留まったところが偶々枯葉だっただけで、枯れた葉っぱの所に灰褐色型が多いと言うことは無いと思います。

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上の個体を横から見た(2008/08/19)



 雄のショウリョウバッタは、飛ぶときに前翅と後翅を打ち合わせてキチキチ・・・と音を出すので、キチキチバッタとも呼ばれています。また、左右の後翅を揃えてつまむと、体を前後に打ち振るので、コメツキバッタと言われることもあります。私が子供の頃は、この両方の名前が通用していました。

 また、ショウジョウバッタと言う名称もあるそうです。この名前は子供の頃に聞いたことがありません。Wikipediaに拠ると、オスメスの性差が非常に大きく、別の名前が付くくらい違って見えるので「天と地ほども違う」という意味の「霄壤」から、ショウジョウバッタ(霄壤バッタ)と呼ばれる、のだそうです。随分難しい名前ですね。

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枯葉の上に逃げたショウリョウバッタの灰褐色型(雄)

(2008/08/20)



 どの程度大きさが違うかと言うと、北隆館の圖鑑では、雄は翅端まで52mm、雌は82mm内外と書かれています。しかし、雌の中にはもっと大きな個体も居ます。昨年の秋、「三丁目緑地」で非常に大きな雌を見かけたのですが、後脚が1本しかなかったので撮影を躊躇っている間に、草むらの何処かへ紛れて見失ってしまいました。翅端まで10cm近くはあったと思います。その後、あれ程大きな個体を見ていませんので、今は、撮っておけば良かったと後悔しています。

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上の個体の頭部と胸部.雌に較べて随分細長い

(2008/08/20)



 体長が違うだけでなく、太さも違います。当然、雄は細く、雌は太いです。3~4番目の写真で示した灰褐色型が雄で、他は雌だと思います。1と2番目、5と6番目はそれぞれ同一個体で、1~2は余り大きくなく、撮影時には雄だと思っていたのですが、写真で頭部、胸部の長さと幅を見較べてみると、どうやら雌の様です。

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ショウリョウバッタの大きな雌.翅端まで8cm以上あった

私としては珍しい補助光無しの夕日を浴びた姿
(2008/09/08)



 5~6番目の個体は、翅端まで8cmは充分ある立派な雌でした。こう言う大きな雌になると、どうも何メートルも飛んで逃げたりはしない様です。体が重すぎて殆ど飛べないのかも知れません。のそのそ歩いて草むらの中に逃げ込みます。大きいので、そう簡単に逃げられるとは思えないのですが、以外と草に紛れて何処へ行ったのか分からなくなってしまいます。

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上と同じ個体.地面に降りてノソノソと草むらの中に逃げ込んだ

(2008/09/08)



 ショウリョウバッタは年1化で、卵越冬です。秋になって土中に産んだ卵が孵化するのは5~6月だそうですから、一生の2/3は卵で過ごす訳です。もっと早く3~4月に孵化すれば、年2化も可能と思われるので、何だか勿体ない様な生活史です。分布の南限は南西諸島とのことですが、本来は北方の昆虫なのかも知れません。


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