アカヒメヘリカメムシ(その2)
アカヒメヘリカメムシは昨年「四丁目緑地」に居たのを紹介しましたが、その時は余り撮影の機会に恵まれず、成虫の写真は僅か2枚しかありませんでした。しかし、この夏「三ツ池緑地」で色合いや模様が昨年のものとは少し異なるのをシッカリ撮影できましたので、もう一度掲載することにしました。
撮影はシッカリしましたが、決して数が多かった訳ではありません。1日に付き1頭を見かける程度でした。
アカヒメヘリカメムシ.昨年撮影の個体とは斑紋がかなり異なる (クリックで拡大表示、以下同じ) (2008/07/05) |
模様が昨年の個体とはかなり異ります。昨年の個体では膜質部(腹部の最後端の透明な翅が見える部分)にある黒斑は比較的小さく不規則に散らばっていましたが、今年のは左右がほぼ対称で、大きな斑紋がかなり規則的に分布しています。始めは別種かと思った位です。しかし、「日本原色カメムシ図鑑」を参照すると、今回の方が図鑑に出ているものに近いことが分かりました。
横から見るとかなり毛深い(2008/07/05) |
また、色の方も、これは写真の仕上げにも因りますが、昨年のはかなり茶色を帯びていたのに対し、今回のは赤味が強くなっています。
この手のカメムシとしてはかなり精悍な顔(2008/07/05) |
アカヒメヘリカメムシは、この「三ツ池緑地」や「四丁目緑地」ばかりでなく、我が家の庭でも見たことがあります。しかし、何れの場合もその数は多くありません。3個所だけでは何とも言えませんが、広い範囲に少数が分布するのは、移動性が強いのかも知れません。
別個体.膜質部の模様が上の個体とは異なる(2008/07/09) |
アカヒメヘリカメムシは、草むらのイネ科、タデ科、キク科等の植物に寄生し、時に水田に侵入して斑点米を生じさせるそうです。昨年の写真の個体はオオイヌタデの子実、我が家の庭ではセイタカアワダチソウの花に集っていました。此処では、主にイネ科植物の葉上に居ましたが、何を吸汁していたのかは分かりません。しかし、何れにせよ、害虫として大きな問題になるような種類ではない様です。
葉裏からヒョッコリ顔を出したアカヒメヘリカメムシ(2008/07/05) |
毎日暑い日が続きます。暑さにかまけて暫く写真を撮りに行っていませんが、まだ、7月に撮り溜めた写真が残っています。余り時期遅れにならない内に掲載したいと思います。
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