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2008年8月 6日 (水)

サッポロトビウンカ

 このWeblogでは、これまでにヨコバイ類を10種位紹介してきましたが、ウンカを掲載するのは今回が初めてです。
 ヨコバイやウンカは小さいですし、標本にすると変色することが多いので、圖鑑を見ても良く分かりません。勢い、Internetで生態写真を探すことになります。色々なサイトを拝見した結果、どうやらこのウンカはサッポロトビウンカと言う種類の様です。

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サッポロトビウンカ.体長3.5mm強、翅端まで約4.5mm
「三ツ池緑地」で撮影
(クリックで拡大表示、以下同じ)
(2008/07/09)

 ウンカ類は、一見したところヨコバイに非常によく似ています。しかし、実はかなり離れた仲間なのです。ウンカはハゴロモ類と同じハゴロモ型下目ハゴロモ上科に属すのに対し、ヨコバイ類はセミ型下目ツノゼミ上科に属します。アワフキムシ上科やセミ上科はセミ型下目の下にありますから、ウンカとヨコバイとの間は、ヨコバイとセミの間柄よりも遠いのです。
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サッポロトビウンカ.産卵管と思しき物が見える(2008/07/09)

 ウンカ類がヨコバイ類と何処が違うかと言うと、次の様になります。ウンカやハゴロモ類では単眼は通常複眼の下側かその近くに位置し、中脚基節は長く左右に離れ、肩板を持ちますが、ヨコバイやセミ類では単眼が複眼間の上側(頭頂)に位置し、中脚基節は短く左右接近し、肩板はありません。・・・と言っても、単眼は小さくて何処にあるのか分かり難いですし、中脚基節は腹側からでないと見え難いので、生態写真からでは中々判断出来ません。
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ウンカの正面に位置すると、直ぐに向きを変えようとするので
遂に真っ正面から撮ることは出来なかった(2008/07/09)

 単眼は、上の写真で複眼の下にある黒っぽい点がそれだと思います。写真をクリックして拡大してみて下さい。しかし、これだけ大きくしないと見えないのですから、写真から判断するのに適した特徴とは言えないでしょう。
 一方、肩板はよく見えます。翅の付け根前方に写っている丸っこい小さな構造がそれです。ヨコバイ類にはこの肩板がありません(例えばオオヨコバイを参照)。これならば、多少低倍率の写真でも判断出来ると思います。
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背側からもう1枚(2008/07/09)

 しかし、触角を見ると、ウンカとヨコバイ類(例えばオオヨコバイを参照)では随分違って見えます。ウンカでは2つ繋がったかなり大きな円柱状構造から細い毛が伸びている様に見えますが、ヨコバイでは小さな基部からヒゲが伸びています。
 この違いは、何故か、検索表には書かれていません。しかし良く見てみると、ヨコバイのヒゲの基部にある小さな突起は、形は小さいとは言え、ウンカの円柱状構造と同じ様なものとも思われます。分類学者が注目しないのですから、屹度、大きさが違うだけで、構造としては同じものなのでしょう。この程度の写真では、触角の細かい構造は良く分かりません。顕微鏡で見る必要があります(持っていません)。
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真横から撮るのも大変で直ぐに尻を向けようとする
(2008/07/09)

 ヨコバイもそうですが、ウンカも写真を撮るのに苦労する相手です。背側から撮ることは出来ても、真横や正面から撮ろうとすると、直ぐにお尻を向けて逃げる体勢に入ります。このサッポロトビウンカは幸いにも1回目で曲がりなりにも3方向から撮影出来ましたが、マダラヨコバイなどは、昨年から何回も出合っているにも拘わらず、未だに背側以外の写真が撮れません。

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