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2008年8月27日 (水)

セスジナガキマワリ


 先日、トビイロクチキムシの記事で、別の虫に気を取られている間に逃げられたと書きましたが、その気を取られた虫が今日紹介するセスジナガキマワリです。

 トビイロクチキと同じく、「七丁目緑地」に生えているケヤキの樹皮下に居ました。


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セスジナガキマワリ.ケヤキの樹皮下に居た

(クリックで拡大表示、以下同じ)

(2008/07/20)



 先日のトビイロクチキムシはクチキムシ科ですが、このセスジナガキマワリは名前の通りキマワリの仲間でゴミムシダマシ科に属します。どうもこの手合いは苦手なのですが、ゴミムシダマシ科はその中でも特に苦手な方に属します。

 多くの昆虫は、例えば、コメツキムシ科ならコメツキムシらしい格好をしていますし、カミキリムシなら長い触角を持っている様に、一つの科にはその科独特の形があり、直ぐにそれだと分かります。勿論、1つの科に何通りかの形がある場合もありますが、このゴミムシダマシ科には、外見的な統一がまるで有りません。オサムシの様な格好をしたのもいれば、テントウやシデムシみたいな連中も居ますし、シバンムシと間違える様なのも居ます。まるで、○○○モドキ、×××ダマシの百貨店の様な科です。

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キマワリの仲間は背中に毛が無く、鞘翅に特徴的な凹凸がある

(2008/07/20)



 しかし、ゴミムシダマシ科とは言いながら、ゴミムシそっくりの虫は見当たりません。

 敢えて言えば、ゴミムシダマシ亜科、ヒサゴゴミムシダマシ亜科、キマワリ亜科、ナガキマワリ亜科などが、比較的ゴミムシ的と言えるかも知れません。このセスジナガキマワリは、名前でお分かりの通り、ナガキマワリ亜科に属し、只のキマワリとはかなり形が異なります。しかし、キマワリにせよ、このセスジにせよ、ゴミムシに似ているとは余り思えません。

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前からみたセスジナガキマワリ.何とも奇妙な顔

(2008/07/20)



 Internetでセスジナガキマワリを検索すると、一番上の写真の様に、体を少し右か左に曲げ、顔は下向きで口を下にくっ付けていることが多い様です。何をしているのか良く分かりませんが、前から撮ると、何とも奇妙な顔をしています。

 食性については、雑食性と書いてあるサイトもあります。しかし、手元の図鑑には何も書かれていません。下の写真に見える泥の様なものは、樹皮の間に挟まっていたものですが、口は付けていても何かを食べている様には全く見えませんでした。

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樹皮間の泥の様なものに口を付けているが

何かを食べている様には見えなかった

(2008/07/20)



 実はこれまで、余り樹皮下の虫を調べたことがありません。と言うのは、所属の良く分からない「苦手な虫」が色々出て来るからです。しかし、今回その気になって調べてみたら、多少時間はかかりましたが、何とか種類を判別することが出来ました。樹皮下の虫も、勿論「成城の動植物」です。今後、機会があれば出来るだけ紹介したいと思います。


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