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2008年7月18日 (金)

タイワンキシタアツバ

 成城には、世田谷区やその関連団体が管理する「緑地」が沢山あります。「三ツ池緑地」もその一つで、「神明の森みつ池特別保護区」に接してその上側(国分寺崖線の東側)に位置します。
 少し前は民間の植木貯めだったと思います。現在の「三ツ池緑地」の横にある世田谷区の植木貯めの様なものが全面に拡がっていました。その前は良く憶えていませんが、確か大根か何かの畑だった様な気がします。
 最近は「神明の森みつ池特別保護区」と言うと、如何にも貴重な動植物の宝庫の様な感があります。しかし、この辺りで一番虫が多かったのは、成城ではなく調布市入間町になりますが、かつて「中央電気通信学園」と呼ばれていた、現在の「NTT東日本研修センタ」の斜面(南~西向)です。三ツ池の辺りは暗くて湿り気が多いせいか虫は少なく、私たち「虫取り少年」からは完全に無視されていました。
 今ではNTTの研修所となり、柵も出来て入り難くなったので良く分かりませんが、例えば蝶ならばミズイロオナガ、アカシジミ、ウラゴマダラシジミなどのゼフィルスやギンイチモンジセセリなどが居ました。当時(昭和30年代後半)は既に居ませんでしたが、その少し前にはミドリシジミやウラナミアカシジミも居た様です。
 郵政省から民間のNTTとなり、サクラ(此処のサクラは有名で、開花時には一般にも開放されます)の管理と称して殺虫剤を定期的に撒く様になってから、野球グラウンドの裏に棲息していたギンイチモンジセセリは絶滅し、ミズイロオナガなどもずっと減少した様です。
 ウラゴマダラシジミが居たのは、東にある谷間に食草のイボタが群生していたからです。20年程前、調布市が公園を作る為にこのイボタを全部切ってしまったので、ウラゴマダラは簡単に絶滅してしまいました。何時行っても誰も居ない様な公園を作るのも考えものですが、せめて作る前にシッカリ生態調査をして欲しいものです。
 少し話題が逸れました。今日は「三ツ池緑地」で撮ったタイワンキシタアツバを紹介します。開帳30mm前後の中型の蛾です。
 アツバ類はヤガ科、アツバ亜科に属し、何れも留まると写真の様に3角形のステルス機的な形になります。

_080705_023
タイワンキシタアツバ.台湾と付いても外来種ではない.「キシタ」は
「黄下」の意で後翅の大部分は写真に一部見えている様に黄色
(クリックで拡大表示、以下同じ)
(2008/07/05)

 結構敏捷な蛾で、何回も逃げられては追いかけるのを繰り返した挙げ句、ようやく撮ることができました。何となく、昼行性の蛾の様な感じです。逃げ回っていた虫が一旦動かなくなると、普通はかなり刺激しても逃げないのですが、ファインダーを覗いている間にまた逃げられてしまいました。飛ぶところを見てませんので、どの方向へ行ったのかも分からず、完全に見失ってしまいました。
 ・・・と言う訳で、今回は普段はある筈の正面から撮った写真がありません。下唇髭が非常に長いので、前面から撮ったら面白い写真になるのではないかと思ったのですが、残念です。
_080705_028
下唇髭が非常に太くて長く、上方に反っている(2008/07/05)

 なお、よく似た蛾にクロキシタアツバがあります。クロキシタでは写真に見える前翅中央の色の濃い三角形の辺がぼやけて歪んだ四角形になります。
 「三ツ池緑地」は、立ち入り禁止の「神明の森みつ池特別保護区」に接しているせいか、他の緑地よりも虫の種類は多い様です。その多くは既に紹介済みの虫でしたが、それでも新顔が何種類も居ました。次回は何を紹介するか思案中です。

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