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2007年12月14日 (金)

トガリキジラミの1種

 今日は一寸変わった虫を紹介します。キジラミの1種です。キジラミ上科には幾つかの科がありますが、このキジラミは径分脈(R)、中脈(M)、肘脈(Cu)がほぼ1個所から分岐しています(4番目の写真)ので、トガリキジラミ科に属します。
 このキジラミやコナジラミ、アザミウマ、グンバイムシなどは、農業上、或いは、園芸上の害虫として著名です。しかし、何れも5mm以下の微小な昆虫で、虫に特に興味のある人以外は、名前は知っていても見たことがないのが普通でしょう。

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体を周期的に振るトガリキジラミの1種.右に傾けている
体長約2mm、翅端まで約3mm
(クリックで拡大表示、以下同じ)
(2007/11/16)

 キジラミは、「シラミ」と付いても、勿論、シラミの仲間ではありません。写真でお分かりの通りセミに近い仲間です。しかし、セミは半翅目同翅亜目頚吻群(或いは半翅目頚吻亜目)に、キジラミは半翅目同翅亜目腹吻群に属します。やはりセミによく似た形をしているヨコバイ、アワフキムシ、ウンカなどは実際セミに近い仲間ですが、キジラミはそれらよりもアブラムシやカイガラムシ、コナジラミ等に近いグループです。
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今度は左に傾けている(2007/11/16)

 体長は約2mm、翅端まで3mmで、相当に小さい虫です。「非常に小さい」と言いたいところですが、世の中には体長0.1mmのタマゴバチ(昆虫の卵に寄生)も居ますので、それと較べれば、キジラミはずっと大きい虫と言えます。
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葉の上を歩くトガリキジラミの1種(2007/11/16)

 このキジラミ、葉っぱの上で逆立ちをして、体を周期的に左右に振っていました。この様な行動は、かつて我が家の庭でも見たことがあります。羽が光を反射するので、定期的にチカチカ光ることになり、何らかの信号を同類に送っているのではないか、と言う気がしますが、詳しいことは何も分かりません。[その後の観察によると、どうもこの様な行動はトガリキジラミ科に共通する様です。]
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横から見たトガリキジラミ.径分脈(R)、中脈(M)、肘脈(Cu)が
ほぼ1個所から分岐しているのが分かる(拡大して見て下さい)
(2007/11/16)

 このキジラミを撮ったのは「七丁目緑地」の中です。この緑地はかなり綺麗に下草が刈られており、虫は全くと言って良いほど見当たりませんでした。このキジラミ1頭と、エノコログサに数頭のヨツボシヒョウタンナガカメムシが居ただけです。
 下草を刈られると、虫は殆ど全滅に近い状態になる様です。
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オマケに横からの写真をもう1枚
その前の写真とは別物
(2007/11/16)

 最近は、時々仙川(川の仙川)にも出かけています。その内、また水鳥でも紹介するかも知れません。

追記:当初は文献が不足していたので科が分からず、単に「キジラミの1種」としていました。しかしその後、北隆館の圖鑑にある検索表により、トガリキジラミ科であることが明らかとなりましたので、その旨書き改めました。なお、[]で囲まれた部分は後から追加した部分です(2009/02/05)。

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