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2007年11月27日 (火)

ウスモンミドリカスミカメ


 今日もまたカメムシになってしまいました。他の虫の写真もあるのですが、まだ、調整が出来ていません。

 先日のアカホシカスミカメアカヒゲホソミドリカスミカメと同じカスミカメムシ科のウスモンミドリカスミカメです。体長は、アカホシよりはやや小さく約5mm、しかし、幅はかなりありますから、カスミカメとしては目に付き易い方かも知れません。


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セイタカアワダチソウに集るウスモンミドリカスミカメ

緑色の強い個体.寄生者の卵の様なものが付いている

2丁目の空き地で(クリックで拡大表示、以下同じ)

(2007/11/13)



 このカメムシは体色にかなりの変化が見られます。殆ど緑色のものから、赤っぽい感じが強いものまであり、最初は別種かと思った位です。

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同じく2丁目の空き地に居た個体.赤味いスジが明瞭(2007/11/13)



 「カメムシ図鑑」に拠ると、この色彩の変異が大きいことと世界中の暖温帯~熱帯に広く分布しているため、これまでに様々な名前(学名)で記載され、これに引きずられて和名の方にも相当な混乱があったとのことです。

 現在では、学名はTaylorilygus apicalis、和名はウスモンミドリカスミカメに落ち着いている様です。

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エノコログサに居たもの.赤味が強い

5丁目の空き地で(2007/11/17)



 このウスモンミドリカスミカメは、住宅地の中の彼方此方の空き地で見かけました。キク科の植物に主に寄生するとのこのとですが、エノコログサに付いている個体も居ました。

 空き地では、主にセイタカアワダチソウの花に来ており、7丁目の家庭菜園ではキクの園芸種に付いていました。

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斜めから見たウスモンミドリカスミカメ

2丁目の空き地、以下同じ(2007/11/13)



 このカメムシ、何故か「四丁目緑地」では全く見かけませんでした。「四丁目緑地」にはセイタカアワダチソウもかなり生えて居るのですが、居たカメムシはヒメナガカメムシだけでした。面白いこともあるものです。

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真横から見たもの.最初の写真と同じ個体

寄生者の卵の様なものが付いている

(2007/11/13)



 ウスモンミドリカスミカメはキク科の他マメ科やイネ科の植物にも被害を与え、一応害虫として認識されています。しかし、Internetで検索してもヒットするのは精々200件で、アカヒゲホソミドリカスミカメの時の様に1万数千件も出てくる様な悪者ではない様です。

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ウスモンミドリカスミカメの顔

額に縞模様がある(2007/11/13)



 カスミカメムシ科のカメムシは、殆どが体長1cm以下の「微小な昆虫」です。しかし、日本産陸生カメムシ類(推定約800種)の半分以上はこのカスミカメムシ科の成員なのです。一方、このWeblogでこれまでに紹介したのはたったの3種、この辺り(東京都世田谷区成城)にもまだ他に色々なカスミカメが居るに違いありません。

 小さな虫ですが、幸なことに、写真写りは中々良い様です。来年は春からカスミカメ探しになるかも知れません。


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