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2006年11月 9日 (木)

オオスズメバチ


 一昨日紹介したシロスジベッコウハナアブの写真を撮っていた時、直ぐ横でスズメバチがブンブン羽音を立てて遊弋していました。シロスジベッコウハナアブは僅か10数秒で何処かへ飛んでいってしまったので、今度はこのスズメバチを撮ることにしました。

 高さ40~50cmくらいの藪の中で飛び回っています。かなり小さいのでコガタスズメバチだと思っていました。コガタスズメバチは樹上に巣を作るので、こんな低い藪の中に巣があるはずはありません。だから、安心してシロスジベッコウハナアブの写真を撮っていたのです。

 しかし、これは本当はオオスズメバチでした(「追記」参照)。オオスズメバチは土中に巣を作るので、巣の近くであれば危険だったかも知れません。

 良く見てみると、大きなバッタの様な死骸があり、オオスズメバチはそれを探しているようでした。

 オオスズメバチは他の多くのスズメバチ科の蜂(アシナガバチ類も含む)と同じく、狩りをして虫を捕らえ、その筋肉を団子にして巣に運び幼虫の餌とします。


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肉団子を作るオオスズメバチ(2006/10/12)



 始めはバッタと思いましたが、すぐ脇に大きな棘のある肢が落ちていたので、これはバッタではなくカマキリのようです。


_1_061012_2

肉団子を作るオオスズメバチ.もう殆ど肉は無くなった

手前にカマキリと思われる棘のある肢が落ちている

(2006/10/12)



 肉団子を作っては、国分寺崖線の上の方へ飛んで行きます。きっと、その方向に巣があるのでしょう。何回か往復していました。

 上の写真では、もう筋肉は殆ど残っていません。

_2_061012_1

近づいたら後ずさりするオオスズメバチ(2006/10/12)



 オオスズメバチは危険とされていますが、子供の頃はクヌギの樹液に集るオオスズメバチを追い散らしてクワガタを採っていた位で、向かってくることもありますが、大したことはありません。肉団子を作っているところの真剣な顔を等倍接写してやろうと思って大いに近づいたら、後ずさりして団子も持たずに飛んで逃げてしまいました。随分気の弱い蜂のようです。


追記:このスズメバチは当初、コガタスズメバチと思い、その様に掲載していました。しかし、今日の朝撮影したスズメバチの種類を調べる為、最近購入した「日本の真社会性ハチ」を参照していたところ、このハチはオオスズメバチであることが判明しました。

 オオスズメバチとコガタスズメバチでは頭楯の形が違うばかりでなく、小楯板の色も違うことを知りませんでした。コガタスズメバチの小楯板は他の胸部と同じ黒色ですが、オオスズメバチでは写真の様に橙色をしています。

 これに伴い、表題と本文の一部を加筆・訂正致しました。(2008/10/23)


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