カテゴリー「昆虫-8」の31件の記事

2010年12月14日 (火)

シラホシカメムシ(Eysarcoris ventralis

 このところ虫撮りには出かけていないので、11月に撮った写真を出すことにします。シラホシカメムシ(Eysarcoris ventralis)、カメムシ科(Pentatomidae)カメムシ亜科(Pentatominae)に属す典型的なカメムシの一種です。イネ科植物を好み、斑点米を作るカメムシとしてその名が知られています。

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シラホシカメムシ.小楯板が短く基部両側の黄白紋が小さい
(写真クリックで拡大表示)
(2010/11/03)

 これまでこの辺り(東京都世田谷区西部)では見た記憶のないカメムシですが、世田谷区の第一七丁目ファミリー農園跡の草原に沢山発生していました。イネ科の雑草がシッカリ生えていますから、その種子を吸汁しているのでしょう。
 チョコマカと歩き回り、中々良い写真が撮れません。風も結構吹いており、御蔭で少し焦点の外れた写真もありますが、御寛恕下さい。
 なお、普通は同一個体を色々な角度から撮影するのですが、今日のシラホシカメムシは、何回も途中で逃げられた為、少なくとも3個体が混ざっています。
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斜め前から見たシラホシカメムシ
(写真クリックで拡大表示)
(2010/11/03)

 シラホシカメムシはEysarcoris属ですが、九州大学の日本産昆虫目録を見ると、同属には7種が記録されており、全てに「シラホシカメムシ」の名が付いています。中にはよく似た種類も居ます。
 その7種の内のヒメシラホシカメムシは、九大目録に拠ると、小笠原やミクロネシアに生息し、本土で見られる可能性はない様です。オオトゲシラホシカメムシ、トゲシラホシカメムシは両側の前胸背角(肩に当たる部分)が鋭く尖っているので、これも区別は容易です。オオトゲとトゲの区別は、北隆館の圖鑑に拠れば、トゲの方が「小型なこと、前胸背両側の棘状突起が鋭く尖っていること、小楯板基部両側にある黄白色紋が大型で長形などによって区別できる」とあります。
 またズグロシラホシカメムシは、同圖鑑の解説に「頭部背面、前胸背前縁の両側部および小楯板基半を占める三角紋は紫黒色である」と書かれており、大分色具合が異なります。また、かなりの珍種の様です。
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斜め上から見たシラホシカメムシ
(写真クリックで拡大表示)
(2010/11/03)

 残る3種が、只のシラホシカメムシ、マルシラホシカメムシ、マルツヤシラホシカメムシ(ムラサキシラホシカメムシ)です。この3種の中で、シラホシカメムシは小楯板が小さくて革質部の先端に届かず、また、小楯板基部両側の黄白紋が他よりずっと小さいので容易に区別が出来ます。
 後2者は、全農教の「日本原色カメムシ図鑑」に拠れば、マルシラホシの方が「光沢が弱く、腹部がやや長めで、小楯板基部両側の黄白色の紋が小さいので区別出来る」とのことです。
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同じ様な写真をもう1枚.真横からの写真は没になった
(写真クリックで拡大表示)
(2010/11/03)

 マルツヤシラホシカメムシは我が家のイヌタデに毎年発生します。遠くから見ると殆ど真っ黒で、大きさからしてダンダラテントウの様に見えます。しかし、このシラホシテントウは色がずっと薄く、遠くから見ても淡灰褐色です。
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真ん前から見たシラホシカメムシ.後ピンで些か見苦しい写真!!
(写真クリックで拡大表示)
(2010/11/03)

 シラホシカメムシは極く普通種だと思っていたのですが、Web上には意外と写真がありません。類似種を除外して検索すると1000件位がヒットしますが、大半は農業害虫としての記事です。どうやら、かなり「悪者度」の高いカメムシの様です。

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2010年12月12日 (日)

コナガ(Plutella xylostella

 まだ、新しい写真の調整が出来ていないので、今日も、溜まっている昔の写真を出すことにしました。
 キャベツ等のアブラナ科の害虫として名高いコナガ(Plutella xylostella)、翅端まで7.5mm程度の小さな蛾です。一昨年の11月下旬に、今は草地になっている世田谷区の第一成城七丁目ファミリー農園で撮影しました。写真が2枚しかないので、倉庫に放り込んだままにしていたのですが、その後、見かけないので掲載してしまうことにしました。
 実は、写真を撮ってから図鑑で調べて漸く有名なコナガと分かった次第です。名前は当然よく知っていたのですが、害虫には余り興味が無かったので、実際の蛾がどんな虫かは知りませんでした。
 しかも、コナガは「粉蛾」だと思い込み、ノシメマダラメイガの様な穀類を食害する蛾だと思っていたのです。コナガは漢字で書くと「小菜蛾」で、野菜の害虫でした。全く赤面の至りです。

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第一成城七丁目ファミリー農園で撮影したコナガ
背中に菱形の模様が連なるので、英語では
Diamondback mothと呼ばれている
頭から先に出ているのは下唇鬚
(写真クリックで拡大表示)
(2008/11/23)

 コナガは、昔はそれ程重要な害虫とは見なされていなかったそうです。キャベツ等のアブラナ科の害虫としては、かつては何と言ってもモンシロチョウが最大の害虫でした。私が中学生の頃までは、キャベツ畑にはモンシロチョウが花吹雪の様に舞っていたものです。現在では一寸信じがたい光景でしょう。しかし、農薬の普及につれてモンシロチョウが激減し、代わりにこのコナガが大害虫として登場して来たのです。
 これはモンシロチョウは1世代にかかる時間が長いので薬剤耐性を獲得し難いのに対し、コナガは卵から成虫までの発育所要日数が25℃で約16日間と短く(シンジェンタジャパン株式会社のHPに拠る)、容易に薬剤耐性を獲得してしまうからです。謂わば、人間がコナガを大害虫にしてしまった訳です。
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横から見たコナガ.大害虫だが結構綺麗
(写真クリックで拡大表示)
(2008/11/23)

 このコナガ、殆どの書籍、図鑑、サイトでは、学名をPlutella xylostellaとしていますが、古い北隆館の「日本幼虫図鑑」ではP. maculipennisとなっていました。調べてみると、この学名も所々で使われています。しかし、現在ではP. xylostellaのシノニムとされている様です。
 一方、科名はラテン名、和名ともに図鑑やサイトにより様々です。保育社の蛾類幼虫図鑑や蛾類図鑑ではPlutellidae(クチブサガ科)ですが、九大目録、東京都本土部昆虫目録や神保宇嗣氏の「List-MJ 日本産蛾類総目録」ではYponomeutidae(スガ科)Plutellinae(クチブサガ亜科)、「みんなで作る日本産蛾類図鑑」ではPlutellidae(コナガ科)となっています。
 コナガの様な小蛾類の大分類は、まだ、結論が出ていないことが多い様です。

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2010年12月10日 (金)

ツユムシ(Phaneroptera falcata)(雄)

 今日は、また画像倉庫で眠っていた写真を出します。細めのキリギリスの仲間、ツユムシ(Phaneroptera falcata)です。今まで何回も撮影しているのですが、どうも直翅目(バッタ、キリギリス、コオロギ)が好きでないのと、写真が完全でないので、掲載していなかったのです。

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ツユムシ.触角が長過ぎて全部は写っていない
(写真クリックで拡大表示)
(2008/09/24)

 何処が完全でないかと言うと、触角が長過ぎて何時もその先端がチャンと写っていないのです。上の写真も左の触角は多分先端まで写っていますが、右は途中で切れています。触角が余りに細いので、ファインダーで覗いていても、何処まで続いているのか良く分からないのでこう云うことになります。
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横から見たツユムシ.触角の先の方は省略
(写真クリックで拡大表示)
(2008/09/24)

 場所は4丁目の「神明の森みつ池特別保護区」に隣接する「みつ池緑地」で、国分寺崖線の上側です。昨年から世田谷区の各緑地は除草の頻度が上がった様で、こちとらとしては何とも不都合なのですが、今日の写真を撮影した一昨年まではしばしば草ボーボーの状態になっていました。このツユムシもその草ボーボーの時に撮影したものです。留まっている草は、メヒシバでしょう。典型的な草地の「雑草」です。
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もう少し近づいてみる.前脛節基部に「耳」が見える
(写真クリックで拡大表示)
(2008/09/24)

 ツユムシは、キリギリス科(Tettigoniidae)ツユムシ亜科(Phaneropterinae)に属します。似た様な種類に、同属のアシグロツユムシ、別属(Ducetia)のセスジツユムシがあります。
 アシグロは、名前の通り後脛節が黒く、また、触角も黒色でその中に小さな黄白色の斑があり、区別は簡単です。また、セスジツユムシは、前翅からはみ出している後翅の長さがツユムシよりもかなり短いと云う特徴で判別出来ます。
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背面の拡大.背中の模様は胸部ではなく前翅の後縁
両方の前脛節基部に「耳」があるのが分かる
(写真クリックで拡大表示)
(2008/09/24)

 写真のツユムシは雄で、背中に不明瞭な暗色斑があります。「福光村昆虫記」に拠ると、この暗色斑を持つのは雄のみで、雌には無いそうです。
 この色の付いた部分、良く見ると、胸部ではなく前翅の後縁です。左側の翅が上になっていますが、保育社の昆虫図鑑の検索表を見ると、これはキリギリス上科の特徴で、コオロギ上科では右の翅が上になります。
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ツユムシの顔写真.口の周りには複雑な構造がある
(写真クリックで拡大表示)
(2008/09/24)

 同図鑑に拠ると、「ジ・ジ・ジ・ジィ・ジィ・ジィ(しだいに強く)」と鳴くが、弱くて注意しないと聞こえないそうです。私は、これまでに何処かで聞いているかも知れませんが、これがツユムシの声だとして聴いたことは一度もありません。
 3番目、4番目の写真を良く見ると、前脛節の基部近くが膨らんで、真ん中が窪んでいます。これがキリギリス類の「耳」です。バッタ類では腹部第1背板の側方に耳があります。また、カマドウマ科やコロギス科等には「耳」はありません。
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斜め横から見た顔写真.口の横から出て上の方を折れ曲がり
口の前に終わるのが小腮鬚、下から伸びているのは下唇鬚
(写真クリックで拡大表示)
(2008/09/24)

 最後にツユムシの顔写真を2枚出しておきました。口の周りにややこしい構造があります。2枚を比較すると、これは2つの別の構造からなっていることが分かります。顔の横から出て複雑に折れ曲がり口の前で終わっているのが小腮鬚、下から出て、同じく口の前で終わっているのが下唇鬚です。
 以前、クビキリギスの口器の構造を別のWeblogで説明しました。分からない部分もありましたが、興味のある読者はこちらをどうぞ。

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2010年12月 4日 (土)

ルリタテハの幼虫(Kaniska canace)(4齢と5齢)

 今日は、一寸時期遅れですが、ルリタテハ(Kaniska canace)の幼虫を紹介します。4齢と5齢(終齢)です。
 1年程前、「四丁目緑地」に追加部分が出来ました。ビール坂(注を参照)から上がって来て南へ走る一方通行の道から、直接国分寺崖線下の「四丁目緑地」に通じる、殆ど坂だけの幅の狭い緑地です。
 その緑地にホトトギス(タイワンホトトギスとの交雑種でしょう)が何個所か植えられています。ルリタテハの幼虫が居るのではないかと思い、10月の2日に一番下にある群落を調べてみたところ、大きな終齢幼虫が1頭だけ居ました(下の写真)。

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ホトトギスの茎の上でJ字形になったルリタテハの5齢(終齢)幼虫
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/02)

 始めは、葉の下で体を真っ直ぐにしていたのですが、一寸葉に触れた途端、上の様なルリタテハ幼虫お得意のJ(C、U)の字になってしまいました。
 真っ直ぐにならないか、暫く待っていたのですが、ヒトスジシマカの襲撃がスザマジク、数分で退散を強いられました。結果として、この個体が体を真っ直ぐにした写真はありません。
 その数日後、蛹が無いか探してみましたが、一寸見当たりませんでした。
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ルリタテハの4齢幼虫.3齢幼虫に似ているが大きい
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/11)

 更に数日経って、坂の上の方にあるホトトギスの群落も調べてみたところ、やはりこちらにも居ました。4齢と5齢幼虫が10頭位、此方に1頭、彼方に1頭と言う具合に、かなり広い範囲に分散して目立たない様にしていました。
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体色の明るい4齢幼虫.棘の基部が黄褐色
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/11)

 以前、我が家のホトトギス(交雑種)に付いたルリタテハを卵から成虫まで飼育し、もう一方のWeblogで詳しく紹介したことがあります(「卵と初齢」、「2齢と3齢」、「4齢」、「終齢=5齢」、「前蛹、蛹と成虫」)。
 そんな訳で、同じものを此方に載せる気がしなかったのですが、一応別のWeblogですし、カテゴリーの「昆虫(毛虫、芋虫)」を参照される方が多いので、此方でも紹介することにしたのです。
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5齢(終齢)幼虫.体は黒と赤、棘の殆どは黄白色
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/11)

 ルリタテハの4齢幼虫は、写真を同じ大きさに拡大してしまうと、3齢幼虫と区別が付き難くなります。体の模様や棘の構造の変化は比較的少ないのですが、3齢の体長は1~2cmで、4齢では2~3cm位と、大きさにかなりの違いがあります。
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お食事中の5齢幼虫.驚かすと直ぐにJ字形になるので要注意
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/11)

 しかし、細かい点では、3齢と4齢で、体の構造にも多少の違いが認められます。棘の長さと体の太さを比較すると(成長に伴って太りますが)、3齢の方が比率が高い(体幅に対して長い)と言えます。また4齢の方が、1つの突起から出る棘の数が少し多い様です。
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ほぼ背側からみた同一個体.移動中
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/11)

 5齢(終齢)幼虫では、体長は45mm程度に増加します。また、色も4齢以下の黄と黒の2色から、赤、黒、黄白の3色に変わります。黒かった棘も、先端部を除いて大半が黄白色です(体色には個体差があります)。
 また、4齢以下ではビニール細工の様な感触であった棘も、5齢ではかなり固くなり、手の柔らかい部分が触れたりすると、結構傷みを感じます。
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5齢(終齢)幼虫の顔と棘
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/11)

 最後の写真では、棘の感じを少し「芸術的」に表現してみました。しかし、これは既にもう一方のWeblogでやったことですので1枚だけにしておきます。棘の美しさにを更に御覧になりたい方は、こちらをどうぞ。

[注]:「ビール坂」は成城の西北部、世田谷区成城4丁目と調布市入間町3丁目の境にある、国分寺崖線を下る緩やかな長い坂で、昔、この下にサッポロビール(株)のグランド(野球場:現在はパークシティー成城)があったので、そう呼ばれています。
 サッポロビールと旧国鉄の間には何らかの関係があったのか、国鉄スワローズ(現ヤクルト・スワローズ)の選手達(例えば、ピッチャーの金田正一)がよく練習に来ていました(昭和30年代前半?)。そんな訳で、昔から成城に住んでいる人は「ビール坂」の名前をよく知っています。

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2010年11月30日 (火)

チャバネアオカメムシ(Plautia crossota)(成虫)

 速いもので、もう11月も晦日になってしまいました。11月の更新はこれで漸く7回目、我ながらかなり低調と言わざるを得ません。
 今日は、以前掲載したチャバネアオカメムシの終齢幼虫(その1その2)の成虫になった姿を紹介します。

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羽化したチャバネアオカメムシ.羽化後丸1日は経っていない
小楯板の先端がまだ充分白くなっていない
また、革質部の赤味が足らない
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/12)

 「終齢幼虫(その2)」の写真は10月10日に撮影したものです。その2日後の朝には4頭の内3頭が羽化していました。12日の朝に3個の脱皮殻が落ちているのに気が付いたので、実際の羽化は前日であった可能性もあります。
 残りの1頭は次の日に成虫になりました。
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大害虫でも中々愛嬌のある顔をしている
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/12)

 今日の7枚の写真の内、最初の5枚はその羽化に気付いた日の夕方に撮影したものです。1頭だけまだテネラルと思われる色のやや薄い個体が居ましたが、他は一見普通の色彩になっていました。
 しかし、よく見てみると、小楯板の先端が充分白くなっていません(最初の写真)。また、革質部(小楯板の左右にある翅の固い部分)が周囲を除いて余り赤くありません。これらの特徴は他の個体でも同じでした。色が完全に安定するには、丸1日位はかかるのでしょうか。
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体の下側はかなり色が薄い
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/12)

 写真は自宅のベランダ(当然屋外)に置いてあるテーブル上で撮ったのですが、羽のある成虫になっても逃げようとはしませんでした。これは最後の2枚の写真を撮影した2日後でも同じでした。
 このチャバネアオカメムシ(Plautia crossota)はカメムシ科(Pentatomidae)カメムシ亜科(Pentatominae)に属す典型的なカメムシです。いじめると相当臭い汁を出しますが、撮影中にチョッカイを出しても臭い匂いがしたことはありませんでした。
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斜め上から見たチャバネアオカメムシ
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/12)

 チャバネアオカメムシは、現在「悪者度」の非常に高い果樹害虫として知られています。堤隆文著「果樹カメムシ」に拠ると、果樹を食害するカメムシの代表選手はこのチャバネアオカメムシの他、ツヤアオカメムシ、クサギカメムシの3種で、特にこのチャバネは日本全国に分布し、広い地域で果樹カメムシの優占種となっている、最重要犯だそうです。
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コムラサキの種子を吸汁してご満悦のチャバネアオカメムシ
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/12)

 しかし、これらのカメムシが果樹カメムシとして顕著な害虫になったのは高度成長期以降なのだそうです。昔は様々な雑木林に生える木の種子等を吸汁してその数も多くはなかったのが、スギやヒノキの造林地化が進むにつれて個体数が増え、それが同じ頃に面積を拡大した果樹園に飛来して害虫として嫌われる様になったとのことです。まァ、人間が自分の利益の為に環境を変化させ、それに伴ってたまたま増加した虫を、勝手に害虫と称して撲滅に躍起になっている訳です。
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上の写真から2日後に撮影.小楯板の先端が白く
革質部もチャンと赤くなっている.個体識別は
していないので上と同一個体かは不明
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/14)

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別個体.同様に小楯板の先端が白く縁取られ、革質部も赤い
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/14)

 上の2枚の写真は、最初の5枚を撮った2日後に撮影したものです。本当は4頭全部撮ってあるのですが、同じ様な写真を沢山並べても意味がないので、その内の2頭を載せることにしました。
 何れも、最初の写真と比べると、小楯板の先端が白くなっているのが分かります。革質部もシッカリ赤くなっています。これが「正しい」チャバネアオカメムシ成虫の配色です。なお、越冬前には、緑色の部分が赤味を帯びた茶色に変化します。
 チャバネアオカメムシは果樹の大害虫でも、この辺りで果樹を栽培している農家は殆どありません(クリ園はあります)。モデルになって貰った御礼?として、4頭全部、我が家に植えてあるコムラサキの辺りに放してやりました。

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2010年11月17日 (水)

クロスズメバチ(Vespula flaviceps)(雄)

 先日、サザンカに訪花しているクロスズメバチを紹介しましたが、昔撮った写真の整理をしていたところ、別の場所で撮影したクロスズメバチの写真が1枚出て来ました。一昨年、「三丁目緑地」に生えているシャクリチソバの葉上に居るのを撮影したものです。
 その日は、ずっと以前に紹介したワカバグモワカバグモの捕食ヒメフンバエウスイロアシブトケバエの雌、その他の実に沢山の写真を撮った日で、未だに掲載していない種類が幾つか残っている位です。その中のたった1枚の写真ですから、未掲載のまま放置されていたのも当然でしょう。
 しかし、このクロスズメバチ、拡大して見てみると、顔や体に長毛が沢山生えており、先日の個体とは随分雰囲気が違います。シダクロスズメバチかとも思いましたが、複眼内側上部の白斑は幅広く広がっており、明らかにクロスズメバチです。
 それでは、これはヒョッとしてクロスズメバチの雄ではないかと思い、文献やWeb上で雄の写真を探してみました。しかし、働きバチや女王の写真はあっても、雄の詳細な写真は見付かりませんでした。

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シャクチリソバの葉上で休むクロスズメバチの雄
1枚撮っただけで直ぐに逃げられてしまった
(写真クリックで拡大表示)
(2008/11/10)

 他人の撮った写真は見付からなくても、雄か否かは、写真が精緻であれば判別することが出来ます。
 先日紹介したクロスズメバチオオスズメバチの雄のところで書いた様に、スズメバチ科の雄の触角は13節で、雌よりも1節多いのです。そこで、触角の部分を拡大して節の数を調べれば雄か雌かの区別は付く筈です。幸いなことに、右の触角は全体に亘って焦点が合っており、各節の判別が充分可能です。
 今まで、ハチの触角節数の違いには触れても、実際に番号を付けて表示したりはしませんでした(何分にもメンドーなので・・・)。しかし、今回は写真が1枚しかないので、部分拡大の写真を作り、番号を振ってみました。
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上の写真の触角を部分拡大.基部から各節に番号を振った
先頭は第13節で、この個体が雄であることが判明
(写真クリックで拡大表示)
(2008/11/10)

 番号1が柄節で1節のみです。2は梗節で他の節よりもずっと短くこれも1節だけです。3以降が鞭節で、その第1節(番号3)は他の節(番号4以上)よりもずっと長いのが分かります。順に番号を振って行くと、先端は番号13、と云うことは触角は全部で13節、この個体が雄であることを示しています。
 真っ正面からの写真がないので良く分かりませんが、頭楯にある錨形の黒紋が一寸雌より細い様に思います。また、腹部の白帯が6本あるか否か(雌は5本)は、お尻の先の方が良く見えないので何とも言えません。今後、晩秋に毛深いクロスズメバチを見つけたら、シッカリ写真を撮って腹部の白帯の数も勘定してみようと思っています。

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2010年11月11日 (木)

クロスズメバチ(Vespula flaviceps

 今日は、また一昨年にサザンカの花に来ていた虫を紹介します。体に纏わり付いたりすることもよくあるクロスズメバチ(Vespula flaviceps)です。このサザンカの花には、かなり沢山のクロスズメバチが来ていました。ミツバチならともかく、クロスズメバチがこんなに沢山訪花するとは知りませんでした。

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サザンカの花に早朝やって来たクロスズメバチ
腹部の白帯が5本であり雄ではない
(写真クリックで拡大表示)
(2008/10/25)

 クロスズメバチは、スズメバチ科(Vespidae)スズメバチ亜科(Vespinae)に属し、クロスズメバチ属(Vespula)には、「日本の真社会性ハチ」に拠ると6種7亜種が生息しています(この文献には1新種が含まれているので、九大目録では5種6亜種になっています)。
 しかし、本州以南の平地でみられる白黒模様のクロスズメバチ属には、クロスズメバチとシダクロスズメバチの2種が居るだけです。
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横から見たクロスズメバチ.サザンカの花に比して随分小さい
(写真クリックで拡大表示)
(2008/10/25)

 この両者の区別は、やはり顔を見れば分かります。頭楯(大まかに言えば左右の触角基部から口の間)は両側が白く、中央に黒い太い錨の様な紋があります。この黒い紋が頭楯の下端に達しているがシダクロスズメバチ、達していないのがクロスズメバチです。
 また、複眼の内側から上部にかけて白い部分がありますが、これの上部が膨らんで、先の文献の表現を借りれば「ヌスビトハギの実に酷似」しているのがクロスズメバチ、細く「くの字」形になっているのがシダクロスズメバチです。
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葉の間から顔を出したクロスズメバチ
頭楯の黒紋は口に達していない
複眼内側の白紋は上部が丸い
(写真クリックで拡大表示)
(2008/10/25)

 上の写真のクロスズメバチの顔を見ると、頭楯の黒斑は明らかに下端には達して居らず、複眼内側の白斑は上部が丸まっています。従って、何も形容の付かない只のクロスズメバチ(Vespula flaviceps)となります。
 この写真を撮影したのは2008年10月25日です。もう雄バチが発生して良い時期ですが、写真のハチは雄でしょうか。
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訪花中のハチの多くはこの様に体を丸めるので
写真を撮る方としては苦労が絶えない
(写真クリックで拡大表示)
(2008/10/25)

 先日紹介した「オオスズメバチ(雄)」のところで、雄バチは触角が長く、雌では12節であるのに対し雄では1節多い13節あり、個々の節の長さも雌より長いので、全体としては雌よりもかなり長くなる、と書きました。これは、クロスズメバチにも当てはまります。
 ハチの触角は基本的に3部分に分けることが出来ます。基部にある普通は長い柄節が1節、その次に脚ならば転節に当たる短い梗節が1節、その先の鞭状の部分を鞭節と呼びます。この鞭節は、分類群や種類によって節数が違いますが、大型のハチの多くでは雌10節(触角全体で12節)、雄11節(同13節)です。
 スズメバチ科の場合、鞭節の第1節がそれ以降の節よりもかなり長くなっています。このクロスズメバチでも鞭節第1節が非常に長く、第2+第3節とほぼ同じ長さがあります。このことを頭に入れて、3番目の写真を拡大して見ると、鞭節は10節、全体で12節です。雄ではなく、雌、多分、働きバチでしょう。
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複眼内側の白紋は「ヌスビトハギの実」に似ている
(写真クリックで拡大表示)
(2008/10/25)

 クロスズメバチの幼虫や蛹は「蜂の子」として食用に供され、長野県伊那谷周辺の名物として知られています。多くは、クロスズメバチではなくシダクロスズメバチ(巣がずっと大きく、最大3万房を越える)だそうですが、かの地では一般に「ヘボ」と総称されています。
 Web上で調べると、同様の食習慣は隣県にも及び、岐阜県加茂郡東白川村では「ヘボ」ではなく「タカブ」と呼ばれ、「東白川タカブ研究会」と云うシダクロスズメバチに関する研究会があることを知りました。そのHPの中に、雄の特徴として、触角の節数や全体の長さの違いだけでなく、「腹部の白い帯の数も違う・・・メスは5本、オスは6本である」と書かれています。これは、腹節が雌では第6節までなのに対し、雄では第7節(何れも見かけの腹部で前伸腹節を含まない)まであるからでしょう。
 最初や2番目の写真を見ると、白帯の数は明らかに5本です。この点でも、これは雌であることを示しています。

[追記]:同じ一昨年に撮影したクロスズメバチの雄の写真を1枚見つけましたので、新たに別記事として掲載しました。興味ある読者諸氏は此方を御覧下さい。(2010/11/17)

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2010年11月 9日 (火)

チャバネアオカメムシの幼虫(終齢:その2)(Plautia crossota

 前々回、「チャバネアオカメムシの幼虫(終齢:その1)」を掲載しましたが、今日は「その2」です。
 「その1」を撮影したのは10月2日で、今日のは10日ですから、8日後と云うことになります。前々回書いた様に、今日の子亀たちは飼育中のものです。6日か7日に「四丁目緑地」に行って、透明なポリ袋に4頭入れて持ち帰ってきました。

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チャバネアオカメムシの老熟した終齢幼虫
2日に撮った写真とは大変わり
第7腹節にも黒い紋がある
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/10)

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別個体.上の写真とよく似ている(当たり前か)
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/10)

 最初に背側から撮った2頭の写真を出しておきます。2頭、互いによく似ています。10月2日に撮影した終齢幼虫とは随分雰囲気が違います。固い外骨格に被われた頭部胸部は殆ど変わらない筈ですが、腹部が大幅に伸長して、「図説 カメムシの卵と幼虫」に載っている図よりも細長くなっています。
 図版とは異なり、第7腹節背板(と思います)にも臭線盤の様な黒い細い部分があります。しかし、原画を拡大してみても、臭線は開口していない様です(当然でしょう)。
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真横から見たチャバネアオカメムシの終齢幼虫
短日条件で飼育したがお腹が大きい
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/10)

 4頭の幼虫の内、3頭は12日の早朝には、既に成虫に羽化していました。その2日前ですから、写真の幼虫は老熟した終齢幼虫と言えます。
 随分大きなお腹をしています。これから卵を産むのでしょうか?
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横斜め上からみたチャバネアオカメムシの終齢幼虫
やはりお腹の大きさが目立つ
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/10)

 農文教の「果樹カメムシ」に拠ると、チャバネアオカメムシの産卵臨界日長は13.5~14時間で、これより短日条件で飼育すれば、年内には産卵しない筈です。
 東京天文台のHPにある「こよみの計算」を使って、夜明けから日暮れまでの時間が13.5時間になる日を調べると、東京では9月15日でした(夜明け・日暮れの時刻は太陽の中心高度が-7°21’40”[随分細かい!!]となる時刻で、標高0mでの計算値だそうです)。
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葉の上(裏側)を歩くチャバネアオカメムシの終齢幼虫
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/10)

 このことを考えて、飼育は屋内ではなく、戸外で行いました。10月ですから、明らかに臨界日長には達していませんが、都会は明るいですし、これだけお腹が大きいと言うことは、やはり年内に卵を産むつもりなのかも知れません。
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真っ正面から見たチャバネアオカメムシの終齢幼虫
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/10)

 10月2日の写真はコムラサキの枝先に自然状態で居たのを撮影したので、他の枝が邪魔になったりして良く写真を撮れませんでした。今回は飼育条件なので、角度を任意に変えられますし、幼虫ですから飛んで逃げることもありません。また、ポトリと隠遁の術で逃げようとしても下は草原ではありませんからこれも通用しません。
 ・・・と云う訳で、沢山写真を撮ってしまいました。
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オマケの1枚
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/10)

 次は成虫と云うことになりますが、写真はまだ調整中ですし、次回は別の虫を紹介することになるでしょう。
 どうも、毎年撮影する動植物の種類数の方が掲載する種類数よりもかなり多く、未掲載のままお蔵入りになってしまう写真が増える一方です。もう少し更新の頻度を上げたいと思うのですが、中々難しい様です。

[追記]:これらの幼虫から羽化した成虫を「チャバネアオカメムシ(成虫)」として11月30日に掲載しました。(2010/12/16)

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2010年11月 6日 (土)

ホシホウジャク(Macroglossum pyrrhosticta

 今年の夏は異常に暑かったそうで(私は日本に居なかったので実感はありません)、そのせいか、花の咲く時期がかなり遅れている様です。
 一昨年、サザンカの花に訪れる蛾やハチを何種か掲載しましたが(先日の「オオスズメバチ(雄)」もそのサザンカに来ていました)、これらを撮影したのは10月21~27日です。ところが、昨日そのサザンカを見に行ったところ、今年は今頃になって漸くポツポツと咲き始めた程度、2週間以上遅れています。
 このサザンカの花には色々な虫が来るので大いに楽しみにしているのですが、一昨年撮影してまだ掲載していない種が少し残っています。新たに写真を撮る前に、昔の写真を掲載してしまいましょう。なお、昨年はサザンカの剪定時期が遅かった様で開花が殆ど無く、写真は撮っていません。

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サザンカの花で吸蜜するホシホウジャク
吻が長いので余裕を持って吸蜜している
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(2008/10/23)

 今日は、ホシホウジャク(Macroglossum pyrrhosticta)です。ホシホウジャクは、既にこのWeblogを始めた4年前に掲載してあるのですが、そこで紹介した写真は、8年前(2002年)にコンパクトカメラで撮影したもので、色が余り良くありません。今日の写真は、サザンカの花色も美しく、それなりに意義があると思い、敢えて重複掲載をすることにした次第です。
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少し近づいて撮影.体を覆っているのは鱗粉ではなく毛
(写真クリックで拡大表示)
(2008/10/23)

 同じサザンカに来ていたホシヒメホウジャクを2年前に掲載しましたが、この蛾は口吻が短く、花の中に顔を突っ込んでいました。それに対してホシホウジャクは口吻が長いので、余裕をもって吸蜜しています。
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ホシホウジャク君の顔を等倍撮影.目の模様が印象的
(写真クリックで拡大表示)
(2008/10/23)

 ホシホウジャクの生態等については、「ホシホウジャクの幼虫(5齢=終齢)」に詳しく書きましたので、此処では省略します。
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「虫我像掲示板」に掲載されている蛾LOVE氏のお話に拠ると
この写真の様に尾端が分かれているのは雄
触角は雌(次の写真)よりもやや太い
(写真クリックで拡大表示)
(2008/10/23)

 ホシホウジャクは、スズメガ科(Sphingidae)ホウジャク亜科(Macroglossinae)のホウジャク属(Macroglossum)に属します。この属だけで13種もありますが、基本的に南方系のグループらしく、多くは南西諸島以南に産し、本州に産するものは僅か5種だけです。
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尾端が分かれていないのは雌
触角は雄よりもやや細い
(写真クリックで拡大表示)
(2008/10/26)

 ホウジャク亜科には44種が属し、スズメガ科(80種)の半数以上を占めています。オオスカシバの様な見るからにホウジャク類に近そうな種類も居ますが、キイロスズメ、ヒメスズメ、ベニスズメ、セスジスズメの様な如何にもスズメガ的な種類も入っています。
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上と同一個体
(写真クリックで拡大表示)
(2008/10/26)

 今日掲載した写真の最後の2枚は、以前、蛾LOVE氏のHP「ある蛾屋の記録」の「似た蛾の比較図鑑」の中にある1ページ「ホシホウジャクとクロホウジャク 」用に提供した写真です(蛾LOVE氏は「虫我像掲示板」の主催者でもあります)。掲載画面の関係上、此方の方が余裕があるので写真を少し大きくしてあります。

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2010年10月31日 (日)

チャバネアオカメムシの幼虫(終齢:その1)(Plautia crossota

 コムラサキ(植物のコムラサキです)は、秋になると紫色の房状の実を一杯着けて枝垂れ、中々風情があります。我が家の庭にもあり、この実を目当てにカメムシが来ないか時々見に行くのですが、残念ながら何時も「外れ」です。
 ところが、先日、「四丁目緑地」に植えられているコムラサキに、体長6mm位のまん丸いカメムシの幼虫が群れているのを見つけました。

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コムラサキの葉に群れるチャバネアオカメムシの終齢幼虫
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/02)

 頭部胸部と腹部の臭線盤は真っ黒で、腹部のその他の部分もかなり濃い色をしています。キンカメムシ類の幼虫ではないかと思って、シッカリ写真を撮ってしまいました。
 しかし、家に帰って「日本原色カメムシ図鑑」で調べてみると、どうも違う様です。そこで、養賢堂の「図説 カメムシの卵と幼虫」を引っ張り出し、1種ずつ図版(初齢から終齢までの精緻な描画が出ています)と比較してみました。
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詳細な写真を撮った後の分散したチャバネアオカメムシの終齢幼虫
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/02)

 すると、色は全然違いますが、翅芽や臭線盤(腹背盤)の形など、どうも最普通種のチャバネアオカメムシの終齢幼虫が最もよく似ていました。些か、ガッカリです。カメムシ科(Pentatomidae)カメムシ亜科(Pentatominae)に属す、典型的なカメムシです。
 しかし、図説の描画よりも形はずっと丸いですし、色も終齢としては余りに真っ黒です。本当にチャバネアオカメムシの終齢幼虫なのか確信が持てません。
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翅芽が発達しているので終齢幼虫であることが分かる
体は真ん丸に近く、体の殆どは真っ黒
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/02)

 そこで、数日後、また「四丁目緑地」に出掛けて、4頭を確保してきました。飼育箱(100円ショップの食パンケース)に入れ、餌には我が家のコムラサキの実を与えました。
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コムラサキの果実から吸汁中と思われる
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/02)

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同じ様な写真をもう1枚、上と同一個体
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/02)

 数日経つと、幼虫は成長してかなり体長が増加し(細長くなり)、全体的な感じも同じ種類とは思えない程違ってきました。しかし、その成長した終齢幼虫については、また、次の機会に紹介することにしましょう。
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正面から見たチャバネアオカメムシの終齢幼虫
(写真クリックで拡大表示)
(2010/10/02)

 チャバネアオカメムシは「悪者度」の非常に高いカメムシとされています。しかし、その割にはWeb上に幼虫の写真が少ない様に思います。変異が大きく、また、類似種も多いので、野外で写真を撮っただけでは確実なことが言えないせいではないでしょうか。今回は、飼育をして最終的にチャバネアオカメムシであることを確認しました。同じ終齢幼虫の成長度に応じた違いを詳しく紹介するのも、何らかの役に立つのではないかと思い、別に紹介することにしたのです。

[追記]:成長した終齢幼虫を「チャバネアオカメムシの幼虫(終齢:その2)」として11月9日に、更にそれから羽化した成虫を「チャバネアオカメムシ(成虫)」の表題で11月30日に掲載しました。(2010/12/16)

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